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Channel: 英語・フランス語・ポルトガル語な日々………そしてドイツ語が加わる
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初めまして!

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こんにちは、TINTIN(タンタン、あるいはティンティン)と申します。

 

只今、ポルトガルはアルガルブ(Algarve)地方, プライア・ダ・リュジュ(Praia da luz)というところでお菓子屋を経営しております。

 

アルガルブとはどこぞや?…というとポルトガルの一番南です。

 

          f:id:Santos-pt:20160312054058j:plain

 

最近では、なでしこJapanがアルガルベカップに出場したことで名前を聞いたことがある方もいるかも知れません。 

ちなみに「アルガルベ」、あるいは「アルガルヴェ」と表記されていることがほとんどだと思いますが、ポルトガル語で正しくは「アルガルヴ」と発音されます。

このブログでも出来るだけ自分の耳にはこう聞こえる、という音で表記していきたいと思います。

 

 どうしてそんなところでお菓子屋を?というのはこのブログ内容とは関係ないので省くとしてポルトガルへ来たため、それまで全く勉強する気も予定もなかったポルトガル語をやらなければならなくなりました。

いざ勉強のための教材を。しかし…その教材が無い…

そのため、まずは辞書を、と思い書店を探し回っても、ポルトガル語はポルトガル語でもブラジルのポルトガル語のための教材しかない…。100%ブラジル・ポルトガル語で、本国ポルトガルのポルトガル語はそのブラジル・ポルトガル語の教材の中におまけのように注釈が書かれているだけ。それだけ需要が無いってことですよね。

*それに加えて、東京のかなり大きい書店に行っても、英語、フランス語、スペイン語辺りまでは良くても、それ以外の言語になると途端に書籍の種類も量も減るんですね。

英語なんてどれを買えばいいのか分からなくなるくらいあらゆる教材が出ているのにポルトガル語になるとほとんど選択の余地なし。

 

ちなみにその時、購入したポルトガル語辞書はこれ、

 

現代ポルトガル語辞典

現代ポルトガル語辞典

 

 

 

まぁ、でもどちらもポルトガル語だし関西弁と関東弁くらいの差でしょ、と思い辞書一冊と適当な参考書を購入。

 

初めはもちろん、ブラジルのポルトガル語とポルトガルのポルトガル語がどのように違うのか聞き分けられるわけもなかったのだけど、ポルトガル語が分かる友人に聞くと、

「発音がかなり違う。」

とのこと。実際、辞書に書かれている発音記号もブラジル式。

やはりポルトガルに行くのであるから、できればポルトガルのポルトガル語を学びたい、とは思うものの教材がない。

 

が、フランス語が話せることが幸いしてフランスで教材を見つけました。

 

Bescherelle Portugais - Les Verbes

Bescherelle Portugais - Les Verbes

 

 ↑ これは正に動詞のバイブル。

ポルトガル語の全ての動詞の活用をこれで調べることができます。

 

Assimil Portuguese: Le Nouveau Portugais Sans Peine CD S

Assimil Portuguese: Le Nouveau Portugais Sans Peine CD S

 

   ↑ 全くの初心者のための教材。説明は全てフランス語なのですが、付属のCD音声はちゃんとポルトガルのポルトガル語。

 

さて、一応はこんな風に教材も買ったけれど、実際にはポルトガルに行くまでほとんど勉強しませんでした…

アルガルブに到着し、ほとんどぶっつけ本番状態でした。

 

しかし、

 

ここアルガルブはポルトガルにしてとても外国人が多い(自分も含めて)。特に自分のように商売をしているとポルトガルにいるのに英語必須です。

筆頭はイギリス人、それに加えて、ドイツ人、オランダ人、フランス人、スウェーデン人、東欧(ウクライナ、モルダビア、ブルガリア等々)、カナダ人、ニュージーランド人、インド人、そしてネパール人も。忘れちゃいけない中国人。

何故か異様に国際色豊かです。国は結構貧しいのに…

 

今、自分が仕事している場所も日本人(自分)、フランス人、イギリス人、ブラジル人、当のポルトガル人はたった一人。

 

こういう状況はあまり想定していなかったのだけど、これも何かの巡り合わせ、

目指せ!日本語を含めた4か国語話者(Quadrilingualというらしい)。

 

自分のこれからとこれまでの復習の意味も兼ねて、英語、フランス語、ポルトガル語の基礎や文法、またそれに関連した諸々なことを綴っていきたいと思います。

 

どうぞ、よろしくお願いします。


ポルトガル語とは、

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ポルトガル語とは一体どんな言語なのだろうか?

 

ちょっと調べてみる、と。

 

世界でポルトガル語を母国語とする人は約2億5千万人。日本語の約2倍、話す人がいるってことですね。

世界で7番目か8番目に多く話されている言語。ちなみに日本語は第9位だそう。

ポルトガル語が公用語の国は、

まず、もちろんポルトガル、そしてブラジル。

その他にも、アンゴラ、モザンビーク、赤道ギニア、カーボベルデ、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペ、これらは全てアフリカ。

それから東ティモールやマカオまで。

 

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そういえばフランス語も、フランス本国以外に、アフリカの幾つかの国、カナダ、ベルギー、スイス、タヒチなどで話されていますね。

世界でだいたい14番目に話されている言語だそうです。意外と少ないんですね。

 

たまにニュースでフランスから遠く離れた国の人がフランス語を話しているのを見ると何だか不思議です。

フランスから24時間かけてタヒチに着いても、そこで話されているのはフランス語。

日本ではありえないですよね。

日本から飛んで南米アルゼンチンに着いたら、そこでも日本語が公用語、なんてことはないですからね。

これも昔の植民地時代の名残ですね。

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ちなみにポルトガル語を話す人を

lusófono(ルフォヌ) *太字ゾにアクセントがあります。

といい、ポルトガルの昔の呼び名であった"Lusitânia"(ルズィタニア)から来ています。

この"luso"がポルトガルを表す接頭辞になり、色々な意味を作ります。

lusófilo (ルフィル) ポルトガル人が好きな人

lusófobo (ルフォブ) ポルトガル嫌い

luso-espanhol (ルゾ・エスパニョル)ポルトガル・スペインの 

luso-brasileiro (ルゾ・ブラズィレイル)ポルトガル・ブラジルの  等々

  

今、僕が住んでいるアルガルブ地方もそうとう訛りがあるようで、リスボンから来たポルトガル人の話すポルトガル語の方が僕は聞きやすいです。

 

それからポルトガル語は日本に最初に入ってきたヨーロッパ言語だそうです。

意外に日本とつながりがあるんですね。

 

他の近隣諸国の言語、イタリア語・スペイン語・フランス語と同じくラテン語から発展した言葉なので、当然のことながら基本的は文法構造や単語が似ています。これらの言葉をすでに知っていてポルトガル語をやれば、かなりすんなり習得出来る、はず。

実際、スペイン人とポルトガル人なんて、それぞれがそれぞれの言葉を話して会話が成立してるし…

だけれど

「ポルトガル語は難しい」などとのたまうフランス人などを見かけると、

「日本人がポルトガル語勉強するよりはるかに簡単でしょう。」

と言ってみたくもなります。

 

では、現実的にポルトガル語は日本人にとって難しい言葉なのかというと、ここからは完全に主観になってしまうのですが、まず発音に関しては英語より簡単だと思います。

カタカナ英語は全く通じないものがあるけれど、ポルトガル語はカタカナ読みでも(日本語訛りでも)かなりの確率で通じること多し。

しかし、文法事項は英語より明らかに複雑ですね。

特にラテン系言語では避けては通れない「動詞の活用」

これで挫折してしまう人が多いことも知っているけれど、逆に言うとこの動詞の活用を制覇すれば一気にポルトガル語らしいポルトガル語が話せるようになる、というもの。

楽しんでおぼえた者勝ちです。

 

そしてポルトガル語が話せるようになれば、上記に書いた国々にも行けるようになる。

いつかポルトガル語を駆使している自分を想像しながら勉強です。

 

www.rtp.pt

 

 このサイトからポルトガルの毎日のニュースを聞くことができます。

ポルトガルのポルトガル語を勉強されている方は是非。

ポルトガル語・アクセント

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ポルトガル語も、英語やイタリア語などと同じようにアクセントがとても大事な言語です。

 

もちろん、ネイティブでない以上、多少アクセントがおかしくても通じないことはないし、逆にそれがエキゾチックに響く、ということもあるけれど、もし

 

 「自分はネイティブのようにポルトガル語がしゃべれるようになりたい!」

 

 ということであれば、しっかりポルトガル語のアクセントの特徴を覚えるべきです。 

 

また、アクセントがあるか無いかで発音が変わる音もあるので、やはりポルトガル語のアクセントの特徴を知っておくといいと思います。

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さて、ポルトガル語のアクセント、基本の基本は、

 

“i(s),u(s),im,um,ins,uns,二重母音(+s), l,r,z で終わる語では最終音節に強勢がある”

 

そして 

“それ以外の場合は後ろから2番目の音節に強勢がある”
  

 です。  

 

言葉で書くと何だか難しいですが、例を挙げると、 

aqui (ア) 「ここ(英語のhere)」

civil (シィ) 「市民の」

beber (ベ) 「飲む」 動詞の原型は全て-rで終わるので基本的に強勢は最終音節に来ます。

algum (アル) 「いくらかの(英語のsome)」

capaz (キャシュ) 「~できる」

paixão (パイシャオン) 「情熱」 ※二重母音の例 

 

 
  • 後ろから2番目の音節の強勢

     

casa (カーザ) 「家」

morango (モング) 「イチゴ」

mochila (モシーラ) 「リュックサック」

forno (フォルヌ) 「オーブン」

palavra (パヴラ) 「言葉・単語」

panela (パネーラ) 「鍋」  …etc

 

  

  • そして上の条件以外にアクセントがある場合はアクセント記号で強勢のある位置を表します。

é,ó,ô,í などです。 

fácil (ファシィ) 「簡単な」   (x ファシィ

difícil (ディフィシィ) 「難しい」 (x ディフィシィ

japonês (ジャポネーシュ) 「日本の、日本人男性」  (x ジャポーネシュ) 

café (カフェ) 「コーヒー」 (x フェ) 

 
 

自然なアクセントが身につくまで何度も何度も発音するのみ! 

*厳密に言うとéêóôは文法的には違う音になるのですが、あまり気にしなくて大丈夫です。

 

ちなみにこれはあくまで主観ですが、英語、フランス語、ポルトガル語のうちポルトガル語が一番日本人には発音しやすいように感じます。結構カタカナ読みで行けるよう気が・・・   

 

またアクセントやイントネーションに関しては、日本語は極めて抑揚の少ない平坦な言語なので、それぞれに特徴的なアクセントがある英語やフランス語、スペイン語などを母国語とする人たちよりも日本人は外国語のアクセントを習得しやすい、と思ってます。

バリバリ英語アクセントのフランス語やポルトガル語を話されても、ホントに分からないですよ。

 

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ポルトガル語 "o"の発音

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 ポルトガル語は、イタリア語やスペイン語ほど音がはっきりしていない。

勉強し始めた頃はそう思いました。

もちろん、それは単に自分の耳が聞き取れていないだけのことなのだけど、実際アクセントがある音以外の音は多少、違っても大丈夫。寛容度は他の言葉より高いようです。

 

アクセントの有無によって音が変わる"o"

 ポルトガル語も他の多くのヨーロッパの言語同様、アクセントが大事です。

そしてアクセントがあるか無いかで音が変わってしまうアルファベットがあります。

その代表格が「o」。

これはアルファベットとしてこれだけ読めばもちろん「オ」と発音されます。

が、

単語中でアクセントの無い o は「オ」と発音されず「」発音されます。

これ、とても大事です。

 

例えば…

ポルトガル第2の都市として有名なPorto。

日本語では「ポルト」と表記され発音もされますが、この単語の場合、アクセントは初めの"Po"にあり語末の"o"には無いので、正しくはルツ」と発音されます。

*太字がアクセントのある場所です。

 

ありがとう”を意味するobligadoは「オブリガード」ではなく「オブリードゥ」となります。

cocoはーク」と発音されて“ココナッツ”の意味。これを間違ってそのまま「ココ」と発音してしまうと全く別の意味になってしまいます。

*どういう意味か調べてみてください。

 

アルファベットの"u"(そのまま「ウ」と発音される)と全く同じ発音になるので、「ウ」と発音されているからといって"u"で辞書を調べても目当ての単語が見つからない、ということは初めの内はよくやりました。

 

ちょっと話しが飛びますが、動詞の活用で直説法一人称単数(eu)は(一部の動詞を除いて)"o"で終わるので、全て「ウ」と発音されます。

 

querer → eu quero (ール)(ケーロ)

chegar → eu chego (シェーグ)(シェーゴ)

dizer → eu digo (ディーグ)(ディーゴ)

fazer → eu faço (ファース)(ファーソ)…etc

 

 

"o"を「ウ」と発音するのはどうしても違和感があって慣れが必要です。

この後も、注意が必要なアルファベットを幾つか紹介していこうと思います。

ポルトガル語・"e"の発音

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今回は"e"の発音を見ていきましょう。

前回の"o"同様、ちょっと発音が変則的です。

 

"e"の3通りの発音

アルファベットでは「エ」と発音されます。

                      *太字は全てアクセントのある場所です。

  • 単語中の"e"、又は単語末のアクセントがある"e"は本来の音「エ」と発音

cebora(セーラ)玉ねぎ

geleira(ジェイラ)氷河

literatura(リテラーラ)文学

padeiro(パイル)パン屋 *語末の"o"の音に注意

beber(ベール)動詞「飲む」 などなど…

 

  • アクセントのない語末の"e"は非常に弱い「」と発音

Algarve(アルルブ)ポルトガル最南地方 (アルガルベ)

noite(イツ)夜 (ノイテ)

doce(ース)甘い、お菓子 (ドーセ)

Boa tarde(ア・ドゥ)こんにちは(午後に使用) (ボア・タルデ)などなど…

 

  • そして、~と~、という並列を表す"e"(英語のand)は「イ」と発音

doce e salgado(ース・イ・サルードゥ)甘いものと塩味のもの (ドーセ・エ・サルガード)

*語末の"o"の音に注意

 

 "o"の「ウ」と "e"の「ウ」

あまり神経質になることもないのですが、自分が初めうまく使い分けられなかったのが、アクセントがない時の"o"と"e"の「ウ」

 

感覚的には"o"の「ウ」はしっかりと発音されるのに対し、"e"の「ウ」は非常に弱くと発音されます。場合によってこ"e"の「ウ」は発音しなくても通じます。

それくらい、音として弱いということです。

フランス語が分かる方は、無音のe(e muet)と同じと考えてもらって差し支えないと思います。

vendo(動詞“売る”の直説法一人称単数形eu)ヴェンドゥ (ヴェンド)

vende(動詞“売る”の直説法三人称単数ele, ela, você)ヴェドゥ (ヴェンデ)

*この2つの発音の違いを表記するのは難しいのですが、vendoは語末の“ドゥ”までちゃんと発音し、vendeは"d"だけを発音し"e"は省略するくらいのつもりで発音。

 

それでも、どうしてもvendoとvendeの違いが聞いて分からない、という時は文脈から推測、あるいは臆せず相手に質問する。

そして、2つの発音が出来ない、という時は主語を付けて相手に理解させる。

そのうちに聞き分けも発音も出来るようになります!

 

「é」と「ê」

*これは補足です。

実はポルトガル語で「エ」の音には2通りの発音がありえます。

é eの上にこのようなアクセントが付いているときの音を発音記号で表すと

ê eの上にこのようなアクセントが付いているときの音を発音記号で表すと

 

 は開音(口をやや広めに開けて“エ”と発音)、は閉音(口をやや閉じ気味に“エ”と発音)。

文法上は2つの違う母音としてカウントされます。

が、はっきり言って気にせず「エ」と発音して全く問題ありません。

ポルトガル語・"s", "es-", "x"の発音

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どの言語でも、その言語を知らない人が聞いたときに、こんな風に聞こえるという特徴があると思うのですが、

例えば僕にとって、ドイツ語はあくびをしているよう、インドネシア語は猫が鳴いているよう、マンダリン語・広東語などはとにかくやかましい…等々。

 

で、ポルトガル語はというと、僕はポルトガルに来るまで、ポルトガル語というものがどんなものか全くイメージもなかったのだけど(色んな日本語の単語がポルトガル語から入ってきているにも関わらず)、大抵の人がポルトガル語の印象を語る時、またポルトガル語っぽく真似してしゃべるろうとする時に、必ず出てくるのが「シュ」の音です。

 

どうやらポルトガル語は「シュ」ばかり言っているイメージがあるようです。

 

そういわれても、僕はあまり実感が湧かないのだけれど実際に勉強を始めると、確かに「シュ」の音を表す文字が多数、存在します。

 

それが"s", "es-", そして"x"です。

  • まず"s"の発音

 

語頭の"s"を除いて、語中・語末の"s"はほぼ間違いなく「ス」ではなく「シュ」になります。              *太字はアクセントのある場所です。

segredo(セグードゥ)秘密 *語頭の"s"は「ス」と発音

costa(シュタ)沿岸、海岸 *「コスタ」とは発音されません。

aspirar(アシュピール)吸い込む *「アスピラール」とは発音されません。

seis(イシュ)数字の6 *「セイス」とは発音されません。

ポルトガルを代表するお菓子、Pastel de nata はシュテル・ドゥ・タと発音されます。 *「パステル」ではありません。

 

ポルトガル語の名詞の複数形は(いづれ詳しく書きますが)基本的に英語と同様、単数形に"-s"を付けます。

そしてこれも「シュ」と発音されます。

pai(イ)父親 ⇒ pais(イシュ)両親 *「パイス」ではありません。

dia(ディア) 日、一日 ⇒ dias(ディアシュ) *「ディアス」ではありません。

bolo(ル)お菓子 ⇒ bolos(ルシュ) *「ボロス」ではありません。

 

ちなみに、ポルトガルの首都はポルトガル語で"Lisboa"。「リシュア」と読みます。

 

今、僕が住んでいるところは"Lagos"という街の自治体に属します。ではこの"Lagos"はどう読むか?

アクセントは初めの"La"にあり、"o"にアクセントはなく、"s"は「シュ」と発音。よって"Lagos"は「グシュ」。「ラゴス」ではないのです。

 

それ以外では、

-ss- と語中の2つのsは「ス」と発音。

sの後に母音が来ると「ズ」と発音されます。

pássaro(ッサル) 小鳥

professor(プロフェッール)教授

casa(ーザ) 家

recusar(レクール) 断る  …など

 

ブラジル・ポルトガル語では"s"は「ス」と発音されます。

 

  • "es-"の発音

ポルトガルでは"es-"もかなりの確率で(100%ではないのですが)「シュ」と発音されます。

その代表的な例が動詞"estar"

英語のbe動詞に当たる動詞ですが、「シュール」と発音します。*ブラジルでは「エスタール」

他にも、

escola(シューラ)学校

escolher(シュコリェール)選ぶ

escuro(シュール)暗い

espaço(シュース)空間   

esperar(シュペール)期待する

escrever(シュクレール)書く     …など

 

 

が、それと同時に、

esconder(エシュコンール)隠す

esforço(エシュフォルス)努力

especiaria(エシュペスィアア)香辛料

espetar(エシュペール)串に刺す

estender(エシュテンール)拡張する   

 

など、"es-"が「エシュ」と発音されるものもあり、その規則性ははっきり言って分かりません。恐らく発音しやすい方に流れる、ということなのだと思います。

 

  • "x"の発音

ポルトガル語の"x"の発音はかなり変わっています。

"peixe", "xarope", "experimentar"はどう発音されるでしょうか?

 ペイクス?クサロープ?エクスペリメンタール?

 

まず"x"はアルファベットで「シュ」と発音します。

そして単語の中では(一部の単語を除いて)基本的に"sh"や"ch"に相当する音、発音記号で「∫」で表される音になります。

また 一つ、「シャ」の音です。

 

よって、上の3つの単語はそれぞれ、

peixe 「イシュ」 (魚)

xarope 「シャープ」 (シロップ)

experimentar 「エシュペリメンール」 (試す)

 

となります。 ※語末の"e"の発音は "e"の発音 参照 

 

trilingual.hatenablog.com

 

知らないと絶対に読めないですよね。

 

他にも、

"roxo"「ーシュ」 (紫色)

"mexer"「メシェール」 (動かす)

"bruxa"「ブルーシャ」 (魔女)  …などなど

  ちなみに日本発祥の宗教・神道は"xintó"「シントー」と表記されます。

 

 

では服のサイズ"XXL","XXS"はどう発音されるか?

そのまま素直に「シュ・シュ・ル」 、「シュ・シュ・シュ」と発音されます。

知らないと何言ってるのか全く分かりません。

正に「シュ」の音ばっかりです。

 

 

ポルトガル語・人称代名詞

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ポルトガル語にも、イタリア語・フランス語・スペイン語のように、避けては通れぬ動詞の活用が存在します。

この動詞の活用で過去時制はもちろん、未来、そして今では英語ではほとんど使われなくなってしまった接続法もあるので、初めはちょっと戸惑うかもしれません。

その動詞は人称代名詞に応じて活用するので、まずはポルトガル語の人称代名詞から。

 

ポルトガル語の人称代名詞

 ポルトガル語の人称代名詞は以下に、

1人称単数・私=eu(エウ)

2人称単数・君(親称)=tu(ツ)

3人称単数・彼、彼女、あなた(二人称敬称)、これ、それ、など

ele, ela, você, este, isto, senhor, senhora...etc  

及び、それぞれの複数形

1人称複数・私たち=nós(シュ)

2人称複数・君たち(親称)=vós(ヴォシュ)

3人称複数・彼ら、彼女ら、あなた達(二人称敬称)、これら、それら、など 

 eles, elas, vocês, estes, senhores, senhoras ...etc 

 

 

一人称単数 eu, 複数 nósに関しては、英語(I, we)やフランス語(je, nous)と変わらないので問題ないのですが、二人称・三人称にはちょっと使い方に違いがあります。

 

  • 親称の"tu", "vós"、敬称の"ele(s)", "ela(s)"

まずポルトガル語の二人称単数形 tuと、複数形 vósはどちらも英語のyouに当たりますが親称、つまり親しい間柄(友人、子供など)でのみ使われます。

(単 tu)君・お前・あんた、(複 vós)君たち、お前たち、あんた達、と言った感じでしょうか。

 

それ以外では三人称の単数 eleレ)、elaラ)(英語のhe,she)、そしてその複数形 elesレシュ)、elasラシュ)(英語のthey)が敬称のあなた(英語では同じくyou)を表すのに使われます。

 

敬称、つまり相手を敬った使い方です。

 

初対面の人、会社の上司、お店の客、親しい人でも尊敬の念を込める時、または敢えて距離を置きたい相手など。

この辺の3人称の使われ方は、イタリア語と同じですね。

 

敬称には、senhor(セニョール), senhora(セニョーラ)も頻繁に用いられます。 英語の、男性をSir...、女性をMa'am...、と呼びかけるのと似ています。

    *ただし、英語の Miss...やフランス語の Mademoiselle...に相当する単語はないようです。

 

この敬称に本来の三人称としての彼、彼女、などの意味が加わるので、ポルトガル語の3人称は英語のそれよりもカバーする範囲が広いですね。 

 

まとめると、

ポルトガル語の三人称:ele(彼),ela(彼女),eles(彼ら),elas(彼女ら)はこれらの意味の他に「あなた、あなたたち(二人称の敬称)」の意味も含みます。

 

(注意!)二人称の複数形vósはあくまで親称tuの複数形であり、フランス語の感覚でtuが親称、vósが敬称という分け方ではありません。

 

*このvósですが、現代ポルトガル語ではほとんど使われなくなっている傾向にあって、場合によってはこのvósに対する動詞の活用を表記していない参考書もあります。 

事実、僕もこの人称代名詞が使われているところに出くわしたことは数えるほどしかありません。 

 

次のブログで便利に使える人称代名詞vocêについて説明していきたいと思います。

 
 


ポルトガル語・人称代名詞 "você"

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ポルトガル語にはもう一つ、"você(s)"という人称代名詞があります。

 

とても便利な人称代名詞 "você"

人称代名詞"você(s)"は二人称「あなた(たち)」という意味ですが動詞上の扱いは三人称と同じです。

そしてこの"você(s)"はとっても便利な人称代名詞なのです。 *発音:você(ヴォ)、(複)vocês(ヴォシュ)

 

このひとつ前のブログで書いた通り、ポルトガル語では、

二人称の親称は"tu"、そしてその複数形が "vós"、
そして、二人称の敬称は本来「彼・彼女」の意味を表す三人称の"ele(s)","ela(s)"及び"senhor(es)","senhora(s)"です。


が、この敬称、はっきり言って今時かなり堅苦しい表現です。

 

話している相手が明らかに自分よりもずっと年上、又は公式の場でもない限り、若い世代でこの敬称で話す人は僕の周りにはあまりいません。

ある一定以上の世代の人たちは普通にこれらの敬称を使って会話をしているけれど正直、僕が聞いても会話が重いです。
 

☆★そこで登場するのがこの人称代名詞"você"★☆


立ち位置としては、"tu"ほど馴れ馴れしくなく、"ele"や"senhor"ほど堅苦しくない、といったところでしょうか。

なのでオールマイティに誰が相手でも使えます。

 

しかもこれを使えば、とりあえず動詞の二人称の活用を覚えなくても大丈夫。

ある年代よりも上の人たちの中には、この"você"をあまり歓迎しない人たちもいるようです。

一つは、言葉の使い方が変わる=正しいポルトガル語が崩れる、という心理。

それから、この"você"がポルトガルにブラジル人が増えてきた事と併せて使われる頻度が高まったこととも関係しているようで、ブラジル人人口が増えることにあまりいい顔をしていないポルトガル人がいることも事実。
そして、そのブラジル人が多用する"você"に拒否反応を示す心理が働いているようで…

しかし、言葉とは常に変化するもの。


ここでは外国人である僕は臆せず"você"を使ってます。

"tu"も昔に比べると頻繁に使われるようになったそうです。

 


ポルトガル語・"l"と"r"の発音

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英語でも何かと話題になる、"l"と"r"の発音です。

 

・まず、"l"の発音

これは英語の"l"と同じと考えて差し支えありません。
舌の先を上前歯の裏側に押し付けたまま発音する音です。


一つだけ注意することは、子音のすぐ前の"l"、語末の"l"はほとんど「ウ」に近い音で発音されます。

cultura (クルツーラ)  ほとんど"クウツーラ"と聞こえる。
fácil (ファシィウ) "ファシィル"とは発音されない。


ちなみに"lh"はリャ行です。
falhar (ファリャール)  「失敗する」
ilha (イリャ)  「島」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・そして"r"の音

いわゆる舌を口蓋の上ではじく音です。

日本語のラ行を「ら・り・る・れ・ろ」と一字ずつゆっくり発音するとしっかり舌が口蓋の上をはじくと思います。
この音です。

英語の"r"とは違います。フランス語の"r"とも違います。


「僕は味噌ラーメン!」を早く発音するとラーメンの「ラ」の音がはじかない音になりがちですが、しっかり舌をはじかせることがポイントです。

基本的にラ行の音なので日本人にとっては英語の"r"と違ってすぐに発音できると思います。

!!!むしろ"l"の発音の方が日本人にとっては注意が必要。
 不用意に舌がはじいてしまわない様、"r"としっかり区別して発音することが大事です。

巻き舌にする必要はありません。

 

ポルトガル人の会話の中では頻繁に"r"が巻き舌になるけれど、それはたまたま勢いづいてそう発音されることがある、というだけで文法上、巻き舌は存在しません(自分は巻き舌が出来ないのでそこはラッキー)。

 

"rr"を同じく巻き舌で発音する人もいますが、どちらかというとフランス語の"r"を少し強く発音する感覚です。

特に語頭の"r"はフランス語の"r"に似た音で発音されることが多いようです。

 

更に言うと、英語の"r"やフランス語の"r"で、ポルトガル語の"r"を発音しても全く問題ありません。

         

実際、イギリス人やフランス人はそれでポルトガル語を話してちゃんと通じてます。
要は"l"とは違う音を出す。ここがポイントです。

arma(武器)とalma(心、魂)のように"l"と"r"の違いだけで意味が変わる単語はなかなか厄介です。

もちろん、会話の中では文脈から理解してもらえますが、この単語だけを発音すると、どちらの単語を言っているのか相手に通じないこともしばしばです。

また、plural(複数)のように一つの単語に"l"と"r"が混在しているものも鬼門です。

 

 

しかし、"l"はどの言語でも基本同じなのに、なぜか"r"は、英語でもフランス語でもポルトガル語でもみんな発音の仕方が変わってしまうんですよね。

 

 

 

ポルトガル語・男性名詞と女性名詞

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ヨーロッパの言語には大抵ついてまわる男性名詞(Substantivo masculino)女性名詞(Substantivo feminino)という概念。ドイツ語なんか中性名詞まで。

どうしてこういう概念ができたのか、それと同じものを持たない日本語を母国語とする自分としては理解不能なのだけど、あるものはしょうがない。


生物学的に性別のあるものは、その性にしたがって男性・女性が決まるけれど、それ以外の多くの単語は全く関係なし。覚えるしかありません。

しかも、同じラテン語から来た言葉でありながら、フランス語やスペイン語で同じ意味を表す単語の性が必ずしも一致しません。

例えば、「海」は、

ポルトガル語 o mar 男性名詞

フランス語 la mer 女性名詞

「車」は、

ポルトガル語 o carro 男性名詞

フランス語 la voiture 女性名詞

 こんな具合です。

 

この時、一語一語を全てこれは男性名詞、これは女性名詞、という風に覚えていくことは、ほとんど不可能に近いので、定冠詞と一緒に覚える、単語単体としてでなく文としてまとめて覚えるなどの工夫をすることが大事です。

男性名詞に付く定冠詞は"o"
女性名詞に付く定冠詞は"a"

です。 ちなみに定冠詞の"o"にアクセントが来ることは無いので、常に「ウ」と発音されます。

 

trilingual.hatenablog.com

 

o cão (ウ カオ)「犬」/ a cadela(ア カラ)「雌犬」
o homen (ウ メン)「男、人」 / a mulher(ア ムリェール) 「女性」

と、このように性別があるものはいいのですが、

o café (コーヒー)、a capital (首都)、o creme (クリーム)、o filme (映画)、o nome (名前)、a metade (半分)、o país (国)、o pessoal (人員、スタッフ)、o sol (太陽)、o açúcar (砂糖)、a voz (声)…

男性名詞か女性名詞かを判断する手がかりは全くありません。
どうして首都が女性なんだ、などと不毛なことは考えず無条件で覚えるだけです

ちなみに乳房を表す"seio"は男性名詞です。ね、女性名詞にしちゃいそうでしょ?


それでも幾つか傾向はあります。

  • ~o、又は~orで終わる単語の大多数は男性名詞です。

o livro(本)、o banco(銀行)、o erro(間違い)、o fumo(煙)、o vidro(ガラス)…
o cobertor(毛布)、o calor(暑さ)、o humor(ユーモア)、o suor(汗)…
   ***************************************                     

  • ~a、又は~agemで終わる単語の大多数は女性名詞です。

a arta(芸術)、a asma(喘息)、a fruta(果物)、a orquestra(オーケストラ)…
a garagem(ガレージ) 、a paisagem(風景)、a vantagem(利益、メリット)…

 

しかし、 文法の常、例外はあります。

  • -orで終わるが女性名詞の例

a cor(色)、a dor(痛み)、a flor(花)

  • -aで終わるが男性名詞の例

o clima(気候)、o dia(日)、o fantasma(幽霊)、o mapa(地図)、o planeta(惑星)…

  • ~agemに関しては唯一personagem(著名人、配役、登場人物)という単語が男性か女性かで、

o personagem/a personagem になる、ということくらいか。他にももしかしたらあるかな?


少なくとも-oで終わる単語は全て男性名詞と思って良いようですね。
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ポルトガル人は基本的に男性名詞・女性名詞をちゃんと使い分けます。
母国語ポルトガル語の人が、あまりにこの名詞の性を間違えると、ちゃんとした教育を受けてない人、と見做される可能性大です。

その点、ポルトガル語を外国語として習う身では、間違えても全然OK。
どんどん話して間違えて直してもらうのが、実は一番の早道かもしれません。


でもブラジル人は良く文法を間違える、とは当のブラジル人の言。

 

フランス語表現 ・"Ne l'avoir pas volé"

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今日、耳にした今まで知らなかったフランス語の表現。

Ne l'avoir pas volé

 

直訳すると、それを盗まなかった。

意味は、その報いに値する。自業自得。

 

Il s'est fait donner un coup de poing par un de ses camarades. Il ne l'a pas volé : il passe son temps à chercher la chicane et à provoquer les autres.

(彼、同僚の一人から殴られたよ。当然の報いだね。いつも言いがかりをつけて、相手をけしかけてばかりいるんだから。)

 

 

voléついでにもう一つ、volée(連打、一斉射撃)を使った表現。

recevoir une volée de bois vert

酷評される、厳しい叱責を受ける、

という意味です。

Ignogez-le, ne l'attaquez pas. C'est un polémiste violent, et vous pourriez recevoir une volée de bois vert.

(無視しろ、口を出すな。あいつはかなり乱暴な論争家だ。酷い言葉が返ってくるぞ。)

 

 

何故に bois vert なのかは疑問です。

 

 

ポルトガル語・動詞"estar"

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今回は、英語やフランス語にはその違いが表れないないもう一つの存在を表す動詞、
"estar"(シュタール)です。

これも、英語のbe動詞、フランス語のêtreに相当します。

 

まず、最初に発音ですが、ポ・ポルトガル語では"es-"は多くの場合、「シュ」と発音されます。
なので"estar"は「シュタール」 。

ブ・ポルトガル語では素直に「エスタール」と発音されている、と思います。

 

直説法・現在形の活用は以下のようになります。

eu estou (シュ)
tu estás (シュシュ)
ele está (シュ)
nós estamos (シュモシュ)
vós estais (シュイシュ)
eles estão (シュオン)


基本的にこのように発音されるのですが、日常会話では、一人称単数、二人称単数、三人称単数は、ほぼ初めの"シュ"の音さえも省かれて、

estou ト
estás タシュ
está タ

と発音されます。

*********************************

幾つかの表現:

  • Come está? (コム シュ?) 元気?
  • Estou bem, obrigado(a). (シュト ベン。オブリドゥ *女性はオブリダ)

 元気です。ありがとう。

 

  • Já está! (ジャ シュ!)  完了!完成!もうやったよ。

 英語のIt's done. It's readyに近い表現。覚えておくととても役に立つ表現。

 

  • 電話に応答して、Estou? 「もしもし?」

 

*ついでにポルトガル語の「ありがとう」は:
(男)obrigado (オブリドゥ)
(女)obrigada (オブリダ)


男性が「ありがとう」と言う時は"obrigado"
女性が「ありがとう」と言う時は"obrigada"


他の言語には珍しく男性形・女性形があります。
これは"obligar"という動詞が形容詞化してできた単語であるため男性名詞・女性名詞の影響を受けているため、と思われます。

ただ、僕の耳が悪いのか結構女性でも頻繁に"obrigado"と言っているのを聞くので,

そんなに使い分けに神経質になる必要もないようです。

 

 

この動詞"estar"も必須の動詞です。

ただ、どうしてbe動詞にあたる動詞が"ser"、"estar"と2つ存在するのか。

その使い方の違いを次のブログで説明していこうと思います。

 

ポルトガル語・動詞"ser"

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いよいよ動詞の活用です。

 

ポルトガル語の動詞の活用は、例えばフランス語には存在しない時制、あるいは現在、使われなくなった時制がしっかり現役で活躍しているので少し複雑です。


まず、活用には「法」というカテゴリーがあり、 文が表す出来事の現実との関係や意図、聞き手に対する態度などを表す、などと文法書では説明されているけれど、あんまり良く分からないですよね(-_-;)

 

まぁ、動詞の活用や使われ方を覚えて行けば段々と分かってくると思うので、気にせず行きましょう。


まずは直説法・現在から


この「法」には、直説法・条件法・接続法・命令法、があります。

 

初めに直説法(Indicativo)。

これは、事実をそのまま表す時に使われる活用で、この中にさらに現在形、過去形、未来形などが存在します。
事実を直接表すから直説法。
分かりやすいですね。

 

まずは基本の直説法現在(Indicativo/presente)から。

最も基本となる動詞の一つ"ser"(セール)を一人称・二人称・三人称、及びその複数形の6つの形に活用させてみましょう。

これは英語のbe動詞、フランス語のêtreにあたる、存在を表す動詞です。


eu sou (ソウ)    = I am    
tu és (シュ) = you are
ele é (エ) = he is  ela é(エ) = she is
nós somos (モシュ) = we are
vós sois (イシュ) = you are
eles são (サオ) = they are


見事に規則性が無いですねぇ。
これはもう無条件で覚えるしかありません。

 

ポルトガル語で、日本人は(男性)japonês (ジャポシュ), (女性)japonesa (ジャポザ) なので、
例えば「私は日本人です。」は、

(男)Eu sou japonês.
(女)Eu sou japonesa.

になります。

 

で、ここで主語によって動詞の形が全て変わるので、実際の会話の中では主語は省かれます。

Sou japonês. (ソウ ジャポシュ)
Sou japonesa. (ソウ ジャポザ)

"sou"が"eu"に対する活用の形なので"sou"と来れば主語が自動的に"eu"と決まるからです。
この辺り、動詞が活用する意義が見えますね。

 

És japonês.= You are Japanese. 君は日本人です。

É japonês. = He is Japanese.  彼は日本です。

Somos japoneses*.= We are Japanese. 私たちは日本人です。

Sois japoneses*. = You are Japanese. 君たちは日本人です。

São japoneses*. = They are Japanese. 彼らは日本人です。

*複数形はまた後日説明。

 


"és"(tu)と"sois"(vós)は英語では違いが表れませんが"és"が単数、"sois"が複数です。
が、この人称代名詞"vós"はもう ほとんど使われることがないので敢えて覚えなくても大丈夫です。

恐らく、vósの活用が載っていない参考書などもあると思います。



便利な人称代名詞"você"は三人称扱いなので動詞は単数は"é"、複数形"vocês"は"são"です

この場合、他の三人称と動詞が全く同じ形になるので、ちゃんと誤解を避け、主語をはっきりさせたい時は、"ele","você","o senhor"などを文の初めに付けます。

 

この動詞"ser"は基本中の基本です。

全ての活用が、何も考えずに自然に出てくるようになるまで、繰り返し繰り返し発音しましょう。

 

次回はもう一つの存在を表す動詞"estar"を見ていきましょう。

 

"ser"と"estar"の違い

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ポルトガル語には存在・状態を表す動詞(英語のbe、フランス語のêtre)に、"ser""estar"があります。

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例えば英語では、           フランス語では、 

I am Japanese.     (私は日本人です。) Je suis Japonais.    

I am in Japan      (私は日本にいます。)  Je suis au Japon.

と、どちらの文でも英語ならbe、フランス語ならêtreと同じ動詞が使われます。

 

しかし、これをポルトガル語で書くと、

Sou japonês. (私は日本人です。)

Estou no Japão. (私は日本にいます。)

と一方では"ser"が、もう一方では"estar"が使われます。

この違いはどこから来るのか?


文法に乗っ取って説明すると、

"ser"は、そのものの本質に関わること、又は常識的に考えてすぐには変わらないもの、に対して使われ、
"estar"は、そのものの一時的な状態を表す

となります。

つまり上の例なら、
日本人である、という事実は一生変わらないこと(国籍を変えるということは起こり得ることだけれども、それは行政上のこと、また日常茶飯事なことではない)なので"ser"。

対して、「日本にいる」というのは、今の時点では日本にいるけれど、明日にも外国にいるかもしれない。
今いる場所から動かない、または動けないわけではないので"estar"。

となるのです。

 

この2つの動詞の違いを使って、ポルトガル語では次のような表現が可能になります。

É branco. (彼は白人だ)
Está branco. (*ショックなどで、彼は青ざめている、蒼白になっている)

 

É cego. (彼は目が見えない。*生まれつき)
Está cego. (強い光などを受けて、目が一時的に見えない。感情的になって分別がつかなくなっている。)

 

É jovem. (彼は若い。*実際に若い)
Está jovem. (彼は若く見える。気が若い。*若いという年齢は超えている)

 

É nervoso. (彼は神経質だ。*性格)
Está nervoso. (彼はいらいらしている。)

 

É vivo. (彼は活発だ。)
Está vivo. (生きている。)  などなど。

 


こうやって比べていくと段々と"ser"と"estar"のニュアンスの違いが分かって来るのではないでしょうか。

初めのうちは、この2つの動詞を完璧に使い分けるのは容易ではありません。

という僕もまだ完ぺきにはほど遠い状態です。


足がかりとして文法から入り、最終的に感覚で理解出来たらもうしめたものです。

 

 

ここからは、上記のような"ser"と"estar"の使われ方の違いとは別に、日常的に必ず « ser »が 使われる場面をいくつか挙げようと思います。


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  • 日付・季節

Hoje é dia 21 de Março.(今日は3月21日です。)

É primavera. (春です。)

Amanhã é terça-feira. (明日は火曜日です。)

 

  • 時間

*Que horas são? É meio dia. (何時ですか? お昼(正午)です。)
É uma hora e un quarto. (1時15分です。)
São sete (horas) e meia. (7時30分です。)

*英語で時間を聞くときはWhat time is it? と単数ですがポルトガル語では複数形が使われます。

  • 性別・職業・国籍・宗教・身体的特徴など

Os meus pais são professores na Universidade. (私の両親は大学の教授です。)

 

  •  提示

Quem é? É a Maria. (誰? マリアです。)
É o cão do meu filho. (息子の犬です。)
Maputo é a capital de Monçambique. (マプートはモザンビークの首都です。)

 

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それから”ser”は受動態にも使われます。それはまた改めて後日。

 

今時のフランス語事情・trop pour très

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何時の頃から、こういう言い方が使われるようになったのか。

最近のソーシャルメディアでも、もう市民権を得たかのように使われるようになった、というより、もしかしたらそのソーシャルメディアからそのような使われ方が拡がったのか。

~それが

"très"の代わりに頻繁に使われるようになった"trop".

  • 可愛い動物を見て、

Ah, il est trop mignon!! (Il est très mignon/Il est vraiment mignonなどの代わり)。

  • 美味しいものを食べて、

C'est trop bon!! (C'est très bon/ C'est délicieuxなどの代わり)。

      -------------------------------------------------------

本来、trèsは強調を表し(英語のvery)、tropは「~すぎる」という過剰の意味を表すもの(英語のtoo)と自分は理解していました。

Il fait trop chaud. (暑すぎる) Il fait très chaud. (とても暑い)
C'est trop cher. (高すぎる) C'est très cher. (とても高い)
Tu marches trop vite. (君は歩くのが速すぎる) Tu marches très vite. (君はとても速く歩く)…等々
      -------------------------------------------------------

これから、tropにはほぼ必然的に否定のニュアンスが含まれる。

 

  • Ce chapeau est très cher. ⇒ Mais, je vais l'acheter quand même parce qu'il me plaît. 

   (この帽子はとても高い。でも気に入ってるから買おう。)

  • Ce chapeau est trop cher. ⇒Je ne peux pas me permettre de l'acheter.

   (この帽子は高すぎる。自分には買えない。)

  • Cette pizza est trop mauvaise.⇒ Je ne peux donc pas la manger.

 (このピザは不味すぎる。だから食べられない)


-Cette pizza est trop bonne.  (このピザはうますぎる→だから…?)は文法的に変。

 


でも…言葉とは分からないもの。もしかしたら自分が間違った理解の仕方をしているのかもしれない、意外な事実が隠れているかもしれない、と思ったので早速調べてみました。

 

まず手元にある「ロワイヤル仏和中辞典・第2版」で"trop"を見てみると…


“ tropをtrèsの意味で用いるのは17世紀まではふつうであったが、現在では親愛の意を込める場合か儀礼的文句に限られる。”

 

そして"Académie française"のサイトを見てみると、

 

Au Moyen Âge et jusqu’au XVIIe siècle, trop s’employait fréquemment avec le comparatif.
Dans des emplois vieillis ou littéraires, on rencontre encore trop utilisé avec le sens de très ;quelques formes comme vous êtes trop aimable, vous êtes trop bon, se sont maintenues dans l’usage.
Mais en dehors de ces tours figés, on évitera systématiquement de substituer trop à très et, plus encore, de faire de trop un adjectif signalant une qualité si incroyable qu’il semble impossible de l’énoncer.”
(中世から17世紀までtropは頻繁に比較と一緒に使われていた。古い用法、または文学の中ではtrèsの意味でtropが使われている例を見つけることができる。"vous êtes trop aimable"や"vous êtes trop bon"のような言い回しは慣用的に使われていた。
しかし、これらの決まり文句以外では trèsをtropで代用することは、まして"trop"を、あまりに想像を超えていて言葉ではとうてい言い表せそうにない、というような意味の形容詞として使うことは避けましょう。)

                   稚拙な翻訳、お許しを。

 


とあるので、やはり濫用は避けた方が良いようです。


時々、感動を込めて"trop"を使えばそれなりに効果がある、というものだけどあまりに機械的に全てを"trop"にしてしまうとちょっと聞き苦しくるかな、と思います。

 

今、若い世代では本当にこの"trop"を"très"の代わりとしてあらゆる場面で使うことが多くなったけれど、さすがにテレビのニュースや政治家が使うところは見ませんね。


もう一つ、"trop"を使うことによって本来なら,

C'est très bon./C'est délicieux./C'est excellent./C'est succulent./C'est magnifique...

など、色々な表現が可能なところを、C'est trop bon. で全て済ませてしまう、言葉の貧困化にもつながっている…ような気もします。

 

一頃から使われ始めた

C'est cool!!!

と同じですね。

C'est joli, magnifique, formidable, génial, fantastique, unique, original, intelligent...etc

これらの表現全てひっくるめて一言 "C'est cool."

 


でも…考えてみたら今時、日本語でも
「きゃー、この犬、可愛すぎる!!!」、とか
「これ、うますぎ、やばい!」

とか言ってますね。

やはり言葉は時代と共に変化する…か。


ポルトガル語・動詞"ter"

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存在の動詞"ser"と"estar"の次は、同じく最も基本の動詞の一つ、

所有を表す"ter"(テール)です。


英語の"have"、フランス語の"avoir"に相当する動詞です。

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その直説法・現在形(Indicativo presente)から。


eu tenho ーニュ)
tu tens ンシュ)
ele (você) tem (テン)
nós temos ーモシュ)
vós tendes ンデシュ)
eles (vocês) têm (テン)


serに 比べたら若干、不規則性が薄らいでいるでしょうか。

ter単体で使うことはもちろん、英語のhaveのように過去形で助動詞としても使われる大事な動詞です。

3人称単数形と複数形はそれぞれ tem/têm 。3人称複数の方にはアクセントが付いています。ネイティブが発音すると恐らく違いがあるのでしょうが、同じように発音して全く問題ありません。



Tenho ainda 20 dias de férias. ((僕は)まだ休暇が20日残っている。)
O barril tem 30 litros de vinho. (樽にはワインが30リットル入っている。)


その他terが使われる表現

  

  •   年齢

   Quantos anos você tem? (あなたは何歳ですか?)

        Tenho cinqüenta. (50歳です。)

 

  •  関係(主に否定で使われる)

    Não tenho nada (a ver) com esse problema. (私はその問題とは何                                                                                              の関係もない。)

  •  3人称単数で、~がある。
    Tem dois livros na mesa. (テーブルに本が2冊ある。)
 
  •  ter de~/ter que~  ~しなければならない。(重要)
 
    Tens de pensar antes de falar.  (話す前に考えなければいけませ                                               ん。→ちゃんと考えてから物を言いなさい。)
 
    Vocês têm que voltar às oito horas. (8時までに帰って来なけれ                                                                                              ばいけません。)
    Tenho que trabalhar amanhã. (明日は仕事だ。)

 

 
ter de~でもter que~でもあまり違いはないようです。実際どちらも良く使われています。
この表現は本当に良く使われます。
 
そして上でもちょっと触れたように、このterには助動詞として動詞の過去分詞と一緒に過去を表す表現で使われます。正に英語の現在完了形have + 過去分詞と同じです。
 
 
 

・もう一つの動詞「haver」

 
実はここにもう一つ、terと似たような意味を持つ動詞があります。
それが"haver"(アヴェール)

意味もterとほぼ同じなのですが、幾つかの決まった表現を除いてほとんど現在では使われなくなったようです。

さしあたり、三人称単数形のhá(ア)だけを覚えておけば大丈夫です。


  • 存在 ~がある。(英語のthere is/there are)

        Há muito que fazer. (やることがたくさんある。)→この場合、                                                                                意味はterと全く同じ
        Há pais que não merecem ser pais. (親になるに値しない親がい                                                                                                           る。)
 

  • 「時間」~前から (英語のago,since)
       Há cinco anos que não vejo o meu primo que mora no Rio.
                  (リオに住むにいとこに逢わなくなって5年になる。)
   
       Há dez anos que meu pai morreu. (父が死んで10年になる。)
 
      
       Portugal de há dez anos era bem diferente. (10年前のポルトガルは                                                                                       かなり違っていた。)

 

 
存在の動詞にserとestarがあるように、terとhaverも本来は何か大きな違いがあったのだろうと推測します。
 
推測するけれど、haverが使われる場面は今ではかなり限られているようです。
 
参考までに動詞haverの直説法・現在形の活用です。
 
eu hei (イ)
tu hás (シュ)
ele (você) há (ア)
nós hamos / havemos (モシュ/アヴェモシュ)
vós hais / haveis (イシュ/アヴェイシュ)
eles (vocês) hão (アオ

 

フランス語・男性名詞と女性名詞を行き来する単語

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ヨーロッパの言語の男性名詞・女性名詞(そして時に中性名詞)は、形容詞の形や発音、関係代名詞などに影響を与えるので、時に非常に面倒くさいのですが、フランス語の単語のいくつかは単数の時と複数の時で性が変わったり、綴りも発音も同じでも、男性名詞として扱うか、女性名詞として扱うかで意味が変わる単語が存在します。

 

今日はそれらの単語を上げたいと思います。

(1)まず、男性名詞か女性名詞かで意味が変わる単語

 

un aigle = 鷲 une aigle =鷲印の軍旗、鷲模様

  • un cartouche et une cartouche

un cartouche =装飾の一種、余白 une cartouche =カートリッジ、薬莢

  • un couple et une couple

un couple =一組、つがい、カップル une couple = 事、もの、同じもののペア

  • un crêpe et une crêpe

un crêpe =ちりめん、喪章 une crêpe = (料理の)クレープ

  • un geste et la geste

un geste = 身振り、しぐさ、動作 la geste = (faits et gestes de~)~の行動、武勲詩(中世フランスで作られた叙事詩

  • un gîte et une gîte

un gîte = 住み家、宿、ねぐら une gîte = (船の)座礁地点、傾斜

  • un greffe et une greffe

un greffe =(裁判所の)文書課、記録保存室 une greffe = 接ぎ木、移植

  • un livre et une livre

un livre = 本 une livre =リーブル(重量単位で500g)、リーブル(ポンド・イギリスの通貨単位)

  • un manche et une manche

un manche = 取っ手、ジョイスティック une manche =袖、筒、乞食⇒faire la manche(物乞いをする)

  • un manœuvre et une manœuvre

un manœuvre = 作業員 une manœuvre = 操作、運転

  • un mode et une mode

un mode = やり方、方法、様式 une mode = 流行、ファッション

  • un œuvre et une œuvre

un œuvre =(芸術家などの)全作品 une œuvre =活動、、行為、業績、作品

  • un orge et une orge

un orge = 脱穀された大麦 une orge =大麦

  • un parallèle et une parallèle

un parallèle = 緯線、対比 une parallèle = 平行線、並列

  • un pendule et une pendule

un pendule = 振り子 une pendule = 振り子時計、置き時計、掛け時計

  • le physique et la physique

le physique = 身体的側面、肉体 la physique = 物理(学)

  • un poste et une poste

un poste = 地位、役職、部署、持ち場 une poste = 郵便、定位置

  • un tour et une tour

un tour = 一回り、回転、周囲、順番、旋盤 une tour =塔、鐘楼

  • un voile et une voile

un voile = 幕、ヴェール、覆い une voile = 帆、帆船

 

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知らなくてもほとんど問題にならない単語もあるけれど、いくつかは日常会話で充分使うことがある単語ですね。 

 

 

(2)単数の時と複数の時で性が変わるもの
  • amour

単数の時・男性名詞。un grand amour

文語体で複数の時・女性名詞。souvenir des belles amours

  • délice

単数の時・男性名詞。Ce gâteau est un délice.

文語体で複数の時・女性名詞。les délices infinies du rêve

  • gens

形容詞が後に来る時・男性複数名詞。des gens intelligents

形容詞が前に来る時・女性複数名詞。de vieilles gens

  • orgue

単数の時・男性名詞。un orgue de tribune

複数の時・女性名詞 。les grandes orgues

 

この辺りの複雑さはいかにもフランス語らしいところです。

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僕が今、勉強しているポルトガル語では、発音が全く同じで意味によって男性名詞・女性名詞が変わる、という事は基本的にないと思うのですが(あるいは僕がまだ知らないだけ)、同じ意味をあらわす単語がフランス語とポルトガル語で性が違う、と言うことはかなり頻繁に起こります。

この辺りは、学習者にとってはかなり厄介です。

同じ、ラテン系語源でありながら、どうして性がちがうんだ?とついつい思ってしまうけれど、かなりの部分は決定的な理由がある訳ではなく、習慣的に決まっているらしいです。

 

 

男性名詞・女性名詞が入れ替わる、という話ついでにフランス語で「両性具有、雌雄同体」は、hermaphroditeと言います。

これは、ギリシャ神話の男性神Hermèsと女性神Aphoroditeとの間の生まれた両性具有の神の名前から来ています。

ちなみにこの単語自体は男性名詞です。

ポルトガル語・動詞"ficar"

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ここまで、動詞"ser","estar", "ter", "haver"を見てきましたが、

今日取り上げる動詞"ficar"はちょっと変わった動詞です。

 

どう変わっているのかというと、他の英語やフランス語では一語では訳せない程、色々な意味を内包している動詞なのです。

そのため、ちょっと使い方に戸惑う動詞でもあるのですが、同時にこの動詞をマスターすると「おっ、ポルトガル語が出来るな」、と思わせることができる動詞です。

 

と言うことで、まず直説法・現在形の活用から。

 

eu fico(フィク)

tu ficas(フィカシュ)

ele fica(フィカ)

nós ficamos(フィモシュ)

vós ficais(フィイシュ)

eles ficam(フィカン)

 

 まず、「~にある」と位置を表します。

O Algarve fica no sul de Portugal e o Minho fica no norte.

(アルガルブはポルトガルの南に、ミーニュは北に位置する。)

A estação fica no centro e o campo de futebol ficaà saída da cidade.

(駅は街の中央に、サッカー場は街を出たところにある。)

    *この意味では"ser"と同じで、この動詞で置き換えることができます。

    O Algarve é no sul de Portugal e o Minho é no norte.

 

「留まる」

Eu fico em casa. ≒ I stay in the house.

(私は家に残る。)

* Eu estou em casa. (私は家にいる。)≒ I am in the house.

estarは単に「家にいる」という事実を言うだけなのに対し、ficarは例えばいい天気なのに家にいる、他の人たちはみんな出かけたのに自分は家にいる、というように家にいる事実に重点を置いた文になります。

 

Fiquei dois anos na Suíça.(私はスイスに2年間滞在した。)

 

「~になる」 

Acabou o curso e ficou engenheiro.

(学業を終え、彼はエンジニアになった。)

Pus o sumo no frigorífico e ficou gelado.

(ジュースを冷蔵庫に入れて、冷やした。)

Fez bons negócios e ficou a ser rico.

事業が成功し、彼は裕福になった。)

Se eu comer isto, ficarei doente.

(もしこれを食べたら、病気になるだろう。)

 

*ficarにはある状態からある状態に変化する、その過程に焦点が当てられます。

Estou doente. / Ficou doente.

は、どちらも「私は病気です。」という意味だけれども、estarは病気だという状態を表し、ficarは何かの結果、病気になった(つまりある状態からある状態に変わったという、その経緯に焦点が当てられる)、あるいは「留まる」という意味からある一定期間病気の状態が続いている、というニュアンスを表します。

 

「~に似合う」

Este chapéu lhe fica bem.(この帽子は彼に良く似合う。)

 

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この他にも、前置詞と一緒に使って違う意味を表すことができます。

"estar"と一緒に次回、いくつか例文を上げていきます。

 

 

 

 

 

動詞「estar」と「ficar」を使った表現を幾つか

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ser, estar, ter harver, ficar,これらの動詞は基本中の基本のポルトガル語の動詞です。

 

ここで「estar」と「ficar」が前置詞と結びついて作り出すいくつかの表現をまとめておこうと思います。

まずはestar

eatarの基本の意味はこちらを参照してください。

 

trilingual.hatenablog.com

 

estar a + 不定詞、estar + 現在分詞

 「~しているところです。」 英語の現在進行形にほぼ対応します。

 -O que estás a fazer? (= O que estás fazendo?) = What are you doing?

「何しているの?」

*estás a fazer はestás の最後の "s"とそのすぐ後に来る "a"が繋げて発音されて「シュタ・ザ・ファゼール」となります。「シュタシュ・ア・ファゼール」とは発音されません。

 

-Estou a escreveruma carta. (= Estou escrevendouma carta.) = I am wrinting a letter.

「手紙を書いているところです。」

 

一般に「estar a + 不定詞」はポルトガルで、「estar + 現在分詞」はブラジルで良く使われる傾向があります。意味は全く同じです。

 

estar com ~

「~を持っている」 動詞terと同じ意味を表すことができます。

-Estou com fome. (= Tenho fome.)

「お腹が空いている。」

-Está com sorte. (= Tem sorte.)

「彼は運がいい。」

 

estar por ~

「まだ~していない。」「これから~される。」

-Os pontos de português estão ainda por fazer.

ポルトガル語の宿題をまだやっていない。」

-A sala está por limpar.

(部屋はまだ掃除していない。)

 

estar para ~

 「~するところである。」

-O trem está para partir.

「列車は出発するところだ。

 

estar em dizer

主張を和らげる

-Estou em dizer que não gostas dos meus quadros.

「僕の絵はあまり君の好みではないようだね。」

*Digo que não gostas dos meus quadros.「僕の絵が好きじゃないね。」より婉曲な言い回し。

-Estou em dizer que não te apetece sair!

「外に行きたくないようだね。」

*Digo que não te apetece sair! 「外に行きたくないんだね。」より婉曲な言い回し。

 

 

次はficar

ficar の基本の意味はこちらを参照してください。

 

trilingual.hatenablog.com

 

ficar a + 不定詞、ficar + 現在分詞

「~し続ける。」

-Ele ficou a trabalhar. (= Ele ficou trabalhando.)

「彼は働き続けた。」

ある一定の期間働き続けていることを表します。

-Ficou a sonhar (= ficou sonhando) com aquela mulher.

彼はその女性の夢を見続けた。

 

-Agora que vocês estão casados, ficamos a ser primos. (= ficamos sendo primos)

「君たちが結婚したから、僕らは家族だね。」

ある状態から違う状態に変わり、それが続いていくというニュアンスです。

 

ficar de + 不定詞

 「~することを同意する、了解する。」

-Eles ficaram de se encontrar amanhã.

「彼らは明日会うことにした。」

-Ficámos de os visitar esta noite.

「私たちは今夜、彼らのもとを訪れることにした。」

 

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この他にも、細かい表現がまだまだありますが、それは機会があるごとに書き留めていきます。

 

 

 

ポルトガル語・数字 0~100

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ポルトガル語の数字。フランス語の数字に比べたら筋が通っているかな。

まず基数から。

 

ポルトガル語の基数 (cardinal)

 0から20まで

0 zero(ル)

1 um/uma(ウン/マ)                       11 onze(ンズ)

2 dois/duas(イシュ/デゥアシュ)      12 doze(ズ)

3 três(トシュ)                               13 treze(トズ)

4 quatro(クトル)                           14 catorze/quatorze(キャルズ)

5 cinco(スィンク)                             15 quinze(ンズ)

6 seis(イシュ)                               16 dezasseis(デザイシュ)

7 sete(ツ)                                    17 dezassete(デザツ)

8 oito(イツ)                                 18 dezoito(デイツ)

9 nove(ヴ)                                   19 dezanove(デザヴ)

10 dez(シュ)                                20 vinte(ヴィンツ)

 

  • 1と2には男性形と女性形があり、後に来る名詞の性により形が変わります。

un homen / uma mulher(男性一人/女性一人)

dois homens / duas mulheres(男性二人/女性二人)

 

  • ブラジルでは16 dezesseis、17 dezessette、19 dezenoveと発音、綴りが異なります。

 

  • 幾つかの数字は、後に母音から始まる名詞が来ると音が繋がります。例えば1ユーロ、2ユーロとユーロが来ると(ポルトガル語でユーロはeuro(エーロ))、

2 euors : dois euros(ドイゼロシュ)

3 euros : três euros(トレゼロシュ)

5 euros : cinco euros(スィンケロシュ)

6 euros : seis euros(セイゼロシュ)

10 euros :  dez euros (デゼロシュ)

もしano(年)が来れば

11 anos : onze anos(オンノシュ)

12 anos : doze anos(ドノシュ)

13 anos : treze anos(トレノシュ)

15 anos : quinze anos(キンノシュ)

と、こんな感じです。

ちなみに、euro(ユーロ)、ano(年)は1 euro(1ユーロ)、1 ano(1年)以外は複数扱いで"s"が付きます。euros(エロシュ)、anos(ノシュ)。

 

21から100まで

21 vinte e un/uma(ヴィンティウン/ヴィンティウマ)

22 vinte e dois/duas(ヴィンティイシュ/ヴィンティデゥアシュ)

23 vinte e três(ヴィンティトシュ)

24 vinte e quatro(ヴィンティクトル)

30 trinta (トリンタ)

31 trinta e un/uma(トリンタ・イ・ウン/トリンタ・イ・ウマ)

32 trinta e dois/duas(トリンタ・イ・ドイシュ/トリンタ・イ・デゥアシュ)

33 trinta e três(トリンタ・イ・トレシュ)

40 quarenta(クアレンタ)

50 cinqüenta(スィンクエンタ)

60 sessenta(セッセンタ)

70 setenta(セッテンタ)

80 oitenta(オイテンタ)

90 noventa(ノヴェンタ)

100 cem(セン)/ cento(セントゥ)

 

  • 21以降は20と1、20と2…というように"e"で十の位と一の位を繋ぎます。
  • cem / cento

どちらも「百」を表しますが、cem は後に名詞が来る時、cento は101から199までの数字を表す時、及び cem por cento(%)で使われます。

cem anos (百年)

cem milhões(百万)

cem páginas(百ページ)…

cento e trinta e duas horas(132時間)

 

次回、101から上の数字です。

 

 

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