Quantcast
Channel: 英語・フランス語・ポルトガル語な日々………そしてドイツ語が加わる
Viewing all 83 articles
Browse latest View live

フランス語 今や多くのフランス人も間違える、avant que~ + 接続法、après que~ + ???

$
0
0

    f:id:Santos-pt:20160427060752p:plain

Il vaut mieux partir avant qu'il pleuve.(雨が降る前に出発した方がいい。)

のように、avant que ~ では接続法

 

では、

Nous en avons parlé après qu'ils (sont ou soient) partis.(彼らが出かけてから、そのことについて話をした。)

の場合、après qu'ils sont partis と après qu'ils soient partis のどちらでしょうか?

 

知っていればもちろん迷うこと全くはありません。

après qu'ils sont partis です。<après que ~ 直説法>

 

何故、このようなことを書くのかというと、最近フランス人でも頻繁に après que + 接続法と間違った使い方をするのです。

テレビのニュースキャスターでも間違えます。

 

原因は恐らく avant que + 接続法 に引っ張られて意識せずに après que + 接続法 を使ってしまうものと思われます。

 

しかし、接続法は本来、可能性、不確かなもの、仮定的な要素がある時に使われるもの。

après que~ のように何かが起こった後の場合、疑問の余地も可能性の余地もないのです。よって、直説法しかありえないのです。

 

もし、知り合いのフランス人が après que + 接続法 で話をしていたら、ここぞとばかり丁寧に訂正してあげましょう。

 


drogaria と depósito

$
0
0

 

今、仕事をしている場所にはブラジル人もいるので、毎日ポルトガルポルトガル語とブラジルのポルトガル語を聞くことになるのだけれど、今日そこで知った言葉の違い。

 

drogaria と depósito

drogaria という単語自体知らなかったのだけれど、言葉の響きから薬局かなんかだろう、と思ったら大違い。

ポルトガルで drogaria と言ったら日曜大工店。

ブラジルでは僕が想像した通り、薬局のこと。

 

ポルトガルで薬局は farmácia。

そしてブラジルで日曜大工店は depósito と言うのだそうです。

 

なんか、これだけでも既にややこしいような…

 

ポルトガル語数字・101から上

$
0
0

100から1000

100 cem (セン)

101 cemto e um/uma(セントゥ・イ・ウン/ウマ)

102 cemto e dois/duas(セントゥ・イ・ドイシュ/ドゥアシュ)

103 cemto e três(セントゥ・イ・トレシュ)

200 duzentos/as(ドゥゼントシュ/ドゥゼンタシュ)

201 duzentos e um/uma(ドゥゼントシュ・イ・ウン/ウマ)

202 duzentos e dois/duas(ドゥゼントシュ・イ・ドイシュ/ドゥアシュ)

300 trezentos/as(トレゼントシュ/タシュ)

400 quatrocentos/as(クアトロセントシュ/タシュ)

500 quinhentos/as(キニェントシュ/タシュ)

600 seiscentos/as(セイシュセントシュ/タシュ)

700 setecentos/as(セツセントシュ/タシュ)

800 oitocentos/as(オイツセントシュ/タシュ)

900 novecentos/as(ノヴセントシュ/タシュ)

1000 mil(ウ)

      --------------------------------------------------------------------------

  • 百の位とそれ以下の数字は"e"でつなぎます。

    例えば245は duzens e quarenta e cinco (ドゥゼントシュ・イ・クアレンタ・イ・スィンク)。

  • 101から199までは"cento"を使う。
  • 100の後に名詞が来る時は"cem"。

    cem anos(百年)、cem páginas(百ページ)

  • ちょっと他と違うのは500の発音。
  • 端数がない時は後に続く名詞の性に一致させます。

    200ページ duzentas páginas(ドゥゼンタシュ ギナシュ) 

    *página(ページ)は女性名詞。

      ------------------------------------------------------------------------

  1001からそれ以上

1001 mil e um/uma(ミウ・イ・ウン/ウマ)

1200 mil e duzentos/as(ミウ・イ・ドゥゼントシュ/タシュ)

1203 mil duzentos e três(ミウ・ドゥゼントシュ・イ・トレシュ)

2000 dois mil(ドイシュミウ)

100.000 cem mil(センミウ) 

200.000 duzentos mil(ドゥゼントシュミウ)

1.000.000 um milhão(ウンミリャオン)=日本語の百万

2.000.000 dois milhões(ドイシュミリィオエンシュ)

10.000.000 dez milhões(デシュミリィオエンシュ)=日本の一千万

100.000.000 cem milhões(センミリィオエンシュ)=日本の一億

1.000.000.000 um bilhão(ウンビリャオン)

2.000.000.000 dois bilhões(ドイシュビリィオエンシュ)

 

     -------------------------------------------------------------------------

  • 1600のようにゼロ2つの時は"e"でつなぐ。mil e seiscentos
  • 1023のように下2ケタが数字の時も"e"でつなぐ。mil e vinte e três
  • 1999のように全てゼロ以外の数字の時、千の位と百の位で"e"は使わない。

                mil novecentos e noventa e nove

   この辺りまで来るとかなりややこしいですね。

   これはあくまで書くときの問題です。話す時は"e"を忘れても、余計なとこに入れてしまっても一切、問題ありません。

  • milは不変。

   1.000 = mil

   2.000 = dois mil

  • milhão, bilhãoは複数形あり。

   1.000.000 = um milhão     2.000.000 = dois milhões

   1.000.000.000 = um bilhão     2.000.000.000 = dois bilhões

 

加減乗除

4つの計算の言い方です。

  • 足し算 

sete e sete quatorze 「7たす7は14」

  • 引き算

nove menos um oito 「9ひく1は8」

  • 掛け算

três vezes quatro doze 「3かける4は12」

  • 割り算

quarenta a dividir por dois vinte「40わる2は20」

 

     -------------------------------------------------------------------

 

次の機会には序数(número ordinal、一番目、二番目…)を見ていきたいと思います。

 

フランス語・一体誰が誰を許すのか?Je m'excuse.

$
0
0

 

近頃、頻繁に聞かれるようになった謝罪の言葉 "Je m'excuse."

しかし、本来これは全く謝罪の言葉になっていないので注意しよう。

もし、自分に落ち度がある時に迷惑をかけた相手に謝る時は、

  • Je vous prie de m'en excuser.
  • Je vous demande pardon.
  • Excusez-moi.

などを使おう。

 

Je m'excuse. は英語でIexcuse myself.「自分で自分を許す。」

謝っているつもりがとても尊大な態度を取っていることになってしまいます。

ポルトガル語・序数

$
0
0

序数・1番目から20番目

1番目・primeiro(a)「プリメイル・プリメイラ」

2番目・segundo(a)「セグンドゥ・セグンダ

3番目・terceiro(a)「テルセイル・テルセイラ」

4番目・quarto(a)「クアルトゥ・クアルタ」

5番目・quinto(a)「キントゥ・キンタ」

6番目・sexto(a)「セイシュトゥ・セイシュタ」

7番目・sétimo(a)「セッチム・セッチマ」

8番目・oitavo(a)「オイターヴ・オイターヴァ」

9番目・nono(a)「ノーヌ・ノーナ」

10番目・décimo(a)「デッスィム・デッスィマ」

 

男性名詞に付くときは -o、女性名詞に付くときは -a です。

o décimo andar(11階)←日本とは一階ずれます。

a décima avenida(10番目の通り)

 

11番目からは10と1、10と2、のように進んでいきます。

11番目・décimo primeiro/décima primeira

12番目・décimo segundo/décima primeira

13番目・décimo terceiro/décima terceira

14番目・décimo quarto/décima quarta

15番目・décimo quinto/décima quinta

16番目・décimo sexto/décima sexta

17番目・décimo sétimo/décima sétima

18番目・décimo oitavo/décima oitava

19番目・décimo nono/décima nona

20番目・vigésimmo(a)「ヴィジェズィム・ヴィジェズィマ」

 

10の位も1の位も全て、男性名詞・女性名詞に対応します。

o décimo oitavo andar「19階」

a décima quinta avenida「15番目の通り」

 

21番目以降

21番目・vigésimo primeiro/vigésima primeira

22番目・vigésimo segundo/vigésima segunda

...

30番目・trigésimo(a)「トリジェズィ(マ)」

40番目・quadragésimo(a)「クアドラジェズィ(マ)」

50番目・quinquagésimo(a)「キンクアジェズィ(マ)」

60番目・sexagésimo(a)「セクサジェズィ(マ)」

70番目・septuagésimo(a)「セプツアジェズィ(マ)」

80番目・octogésimo(a)「オクトジェズィ(マ)」

90番目・nonagésimo(a)「ノナジェズィ(マ)」

100番目・centésimo(a)「センテズィ(マ)」

1000番目・milésimo(a)「ミレズィ(マ)」

 

かなり音の数が多くなって、発音するのが面倒臭くなってきます。

恐らくそのせいか、実際、1から10まではそれなりに序数を使うし聞くこともあるけれど、それ以上の序数ははあまり公の文書(銀行や保険の契約書等)以外で聞くことが無いような気がします。

 

フランス語・接続法 (Subjonctif)

$
0
0

接続法です。フランス語で"Subjontif"(スブジョンクティフ)と言います。

 

フランス語では、この接続法には、現在(Présent)過去(Passé)半過去(Imparfait)大過去(Plus-que-parfait)の4つの形が存在します。

 

が、このうち半過去(Imparfait)、大過去(Plus-que-parfait)は事実上、口語では99%使われません。この2つの活用が見られるのは今ではほぼ文語体のみです。

それゆえ、参考書や教える人によっては、おぼえる必要はないと、この2つの活用の習得を完全に省いてしまうこともあるのではないでしょうか。

でも、ここではフランス語の知識として、また本を読んでこれらの活用が出てきたときに戸惑わないように、おいおい説明していきたいと思います。

 

まず、接続法はどの様な時に使われる時制なのか?

この接続法は、今では英語でもほとんどその概念が前面に出てこないから、英語が出来る人でも初めはちょっと分かりずらいと思います。

英語の接続法

今ではほとんど見られなくなったが、例えば、

  • I insist that he tell me the truth. (= I insist that he should tell me the truth.)
  • If I were you, I wouldn't worry abou it.
  • The judge demanded that the witness answer the question.

など。

 

接続法は従属節の中で使われ( il faut que ~,  je ne pense pas que ~, などの文の "que ~"の部分)、話し手の主観(主張、疑い、願望など)が入る時に使われる時制です。

例を挙げると、

  • il faut que ~, Il faut que tu viennes avec lui demain. (明日は彼と一緒に来なければいけない。)
  • je souhaite que ~, Je souhaite qu'elle te plaise. (彼女のことが気に入ってくれるといいんだけど。)
  • je doute que ~, Je doute qu'il soit innocent. (彼が潔白とは疑わしい。)
  • il est préférable que ~, Il est préférable que tu dises la vérité.(本当のことを言うことが望ましい。)
  • je veux que ~, Que voulez-vous que j'y fasse?(私にどうしろというのですか。)
  • je regrette que ~ , Je regrette que tu aies raté l'examen.(君が試験に落ちたのは本当に残念だ。)... etc

 

接続法をとる動詞はかなりの数、存在します。

良く使う動詞に関しては、こういう時に接続法を使う、などと考えずに、機械的に覚えてしまうことです。

例えば、je souhaite que ~、は接続法になるのに、j'espere que ~、は直説法です。その辺は無理に文法的な理由を探すよりも、そういうものだを覚えてさっさと先に進むことです。

そうすると、いずれ接続法を使うべきところで自然に接続法が出てくるようになります。

 

●その他に接続法が使われる場面

 

être content(e) que ~, être heureux(se) que ~, être fâché(e) que ~, 等の感情表現でも接続法が来ます。

  • Il serait content que tu viennes.(君が来れば彼も喜ぶよ。)
  • Je suis très heureux que vous soyez venu.(あなたがいらして下さって私はとても嬉しい。)
  • Il est fâché que tu n'aies pas accepté sa proposition.(君が彼の申し出を断ったから、彼気を悪くしているよ。)

    -------------------------------------------------------------------------------

 penser que~, trouver que~ など、肯定文では直説法でも否定、疑問になると接続法が来ます。

 

  • Je pense qu'il nous a menti.(彼は私たちに嘘をついたと思う。)
  • Je ne pense pas qu'il nous ait menti.(彼が私たちに嘘をついたとは思わない。)
  • Penses-tu qu'il nous ait menti?(彼が私たちに嘘をついたと思う?)

    ---------------------------------------------------------------------------

 感嘆文で、

  • Que Dieu te benisse!!! (神のご加護がありますように!)

また、être動詞とaovir動詞の命令形は接続法が使われます。

  • Sois sage!(行儀よくしなさい。)
  • Soyez prudent!(慎重にね。)
  • N'aie pas peur!(恐がらないで。)

   ----------------------------------------------------------------------------

その他、いくつかの表現で。

  • attendre que~, J'attends ici qu'il finisse.(彼が終わるまでここで待ってます。)
  • pour que~, Parle lentement pour qu'il puisse comprendre ce qu tu dis.(言っていることが彼に分かってもらえるようにゆっくり話しなさい。)
  • avant que~, Ils sont déjà partis avant qu'elle soit arrivée.(彼女が着く前に彼らは行ってしまった。)

等々。

 

次回は接続法の活用の法則を見ていきましょう。

 

 

フランス語・接続法 (Subjonctif)現在形の活用

$
0
0

規則動詞の接続法・現在形

 

接続法・現在形の規則動詞の活用はそんなに難しくありません。

 

接続法・現在形の活用の基本になるのは、直説法・現在形の三人称複数(ils/elles)の活用形です。

-er動詞(例)travailler

travailler の ils の活用は ils travaillent。この travaille-の部分が語幹となり活用していきます。

~ que je travaille

~ que tu travailles

~ qu'il travaille

~ que nous travaillions

~ que vous travailliez

~ qu'ils travaillent

 一人称単数(je)・二人称単数(tu)・三人称単数(il)、および三人称複数(ils)に関しては、直説法・現在形と同じです。

一人称複数(nous)・二人称複数(vous)、この2つが直説法・半過去と同じ形を取り直説法・現在とは異なります。

Il faut que je travaille.

Il faut que nous travaillions. (x il faut que nous travaillons)

 

-ir動詞(例)finir

finir の ils の活用は ils finissent。この finisse-の部分が語幹になり、

~ que je finisse

~ que tu finisses

~ qu'il finisse

~ que nous finissions

~ que vous finissiez

~ qu'ils finissent

 この動詞では、三人称複数(ils)以外すべての人称で直説法現在とは形が異なります。

Il faut que je finisse. (x il faut que je finis.)

Il faut que nous finissions. (x il faut que nous finissons.)

 

一人称複数(nous)・二人称複数(vous)では、やはりが直説法・半過去と同じ形になります。

 

-re動詞(例)prendre

prendre の ils の活用は ils prennent。この prenne- の部分が語幹になり、

~ que je prenne

~ que tu prennes

~ qu'il prenne

~ que nous prenions

~ que vous preniez

~ qu'ils prennent

 この動詞でも、三人称複数(ils)以外すべての人称で直説法現在とは形が異なります。

そして、一人称複数(nous)・二人称複数(vous)では、やはりが直説法・半過去と同じ形になります。

Veux-tu qu'on prenne un taxi? (x Veux-tu qu'on prend un taxi?)

 

-もう一つ(例)mettre

mettre の ils の活用は ils mettent。この mette- の部分が語幹になり、

~ que je mette

~ que tu mettes

~ qu'il mette

~ que nous mettions

~ que vous mettiez

~ qu'ils mettent

 

このように、接続法・現在形の基本は直説法現在形・三人称複数(ils)です。

しかし、これで終わってしまったら面白くない、ですよね。

これ以外に、当然不規則に活用する動詞が多々存在します。

次回はそれを紹介します。

 

 

フランス語・接続法 (Subjonctif)現在形、不規則動詞

$
0
0

フランス語に限らず、どの言語でも良く使う動詞ほど、不規則活用する確率多し。

この不規則活用はもう覚えるしかありません

 

代表的なフランス語動詞の接続法・現在の活用です。

●être : 基本中の基本。接続法過去でも使われるので覚えること必須です。

~ que je sois

~ que tu sois

~ qu'il soit

~ que nous soyons

~ que vous soyez

~ qu'ils soient

 Il faut qu'il soit malade pour ne pas être venu.

 

●avoir : もう一つの基本動詞。同じく接続法過去でも使われるので覚えること必須です。

~ que j'aie(ジェ "j'ai"と発音は同じ)

~ que tu aies(テュ・エ "tu es"ではない。)

~ qu'il ait(キレ "qu'il est"ではない)

~ que nous ayons(ヌゼイヨン)

~ que vous ayez(ヴゼイエ)

~ qu'ils aient(キルゼ)

 Il faut que nous ayons suffisamment d'argent.

 

●aller :

~ que j'aille

~ que tu ailles

~ qu'il aille

~ que nous allions

~ que vous alliez

~ qu'ils aillent

 Je veux que tu t'en ailles!

●pouvoir :

~ que je puisse

~ que  tu puisses

~ qu'il puisse

~ que nous puissions

~ que vous puissiez

~ qu'ils puissent

 Je ne pense pas que vous puissiez faire quelque chose pour eux.

 

●savoir :

~ que je sache

~ que tu saches

~ qu'il sache

~ que nous sachions

~ que vous sachiez

~ qu'ils sachent

 Je n'aime pas d'animaux. Je veux que tu le saches.

*savoir の接続法は命令形にも使われます。

Sachez qu'ils sont très exigeants.

 

●faire :

~ que je fasse

~ que tu fasses

~ qu'il fasse

~ que nous fassions

~ que vous fassiez

~ qu'ils fassent

 Qu'est-ce que vous voulez qu'ils fassent?

 

普段、良く使う動詞はこのくらいでしょうか?

何も考えなくてもこの活用が出てくるように何度も暗誦しましょうね。

 

 


フランス語の歌を聞いてみる Patricia KAAS / Je voudrais la connaître

$
0
0

 

何か言葉を勉強する時には、色々な方法、また個人個人に合った勉強の仕方があると思うけれど、僕が最もフランス語を勉強していた時期にやっていたこと。

それは、自分がいいな、と思うフランス語の歌、または歌手を見つけてその歌を覚えること。

これは自分にとってはとても大きな効果があったと思ってます。 

当時、フランスに住んでいた僕は、何か耳に残る歌を聞いたとき、すぐに友人のフランス人に、これは誰が歌っているのか、なんという題名の歌なのか尋ねまくり、その歌が手に入った時は(当時のメインはCD)頼んで歌詞を書いてもらったりしていました(日本と違って海外では、歌詞カードが付いていないCDって結構ざらにあるんですよ)。

 

歌で言葉を覚える利点は、

  1. 聞く力が抜群にアップする。
  2. 単語や表現の幅ができる。
  3. その国の文化の一部に触れることができる。
  4. 会話の中で意識的に(特に有名な)歌のフレーズを入れて話すと相手に感心される(まぁ、これはどうでもいい利点かもしれないけれど)。

 など挙げられます。

歌というのは、日本語の歌を聞いても分かる通り、時に文法を全く無視した表現、詩的な言い回し、その国で育った人だから分かる情景描写などが出てきます。

そういうものを丸ごと身に着けることができます。

 

今回、紹介するのはフランスを代表する歌手の一人 Patricia KAAS(パトリシア・カース)の歌の中から、これまた彼女の代表作の一つ、"Je voudrais la connaître"。

この歌ではなかったけれど初めて彼女の歌を聞いたとき、そのハスキーヴォイスにやられました。

故に、好き嫌いがはっきり分かれる声かもしれません。

まず、一度聞いてみてください。

フランス語の響きの美しさが分かって頂けるとおもいます。

下に、歌詞も付けます。

英語やフランス語などの欧米の言語では「韻を踏む」ということに重点を置きます。

そういう事も意識しながら是非聞いてみてください。

 

www.youtube.com

 

JE VOUDRAIS LA CONNAITRE

 

 Je voudrais la connaîre

Savoir comment elle est

Est-elle ou non bien faite

Est-elle jolie, je voudrais

Oh, je voudrais la voir

Longtemps, la regarder

Connaître son histoire

Et son décor et son passé

C'est étrange peut-être

Cette curiosité

Voir enfin pour admettre

Et pour ne plus imaginer

Oh, je voudrais comprendre

Même si ça me casse

Puisqu'elle a su te prendre

Puisqu'elle a pris ma place

J'sais déjà son parfum, aussi son écriture

Ce mot doux chiffonné oublié dans notre voiture

J'veux voir aussi l'hôtel

Si tu y as mis le prix

Si la chambre était belle

Et si c'était un grand lit

C'est peut-être pas normal

C'est fou comme ça m'attire

Cette envie d'avoir mal

Oh, jusqu'au bout, jusqu'à mourir

Oh, je voudrais tout savoir

Et son âge et sa peau

Tout ce qui nous sépare

Et nous ressemble, c'est idiot

Et te surprendre avec elle, quand t'es drôle, quand t'es doux

T'écouter lui promettre et quand tu lui parles de nous

Je veux te voir encore, t'observer dans la glace

Et quand tu l'embrasses 

Rentrer ton ventre oh matador

Je veux vous corps à corps

Tous ces gestes oubliés

Te retrouver encore 

Tel que je t'avais tant aimé

Dans ce froid dans ces cendres

Je voudrais rester là

Juste voir et comprendre

Tout ce que je ne suis pas

Ce que je ne suis pas.......

  

少し読みづらくなってしまうけれど、韻を踏んでいるところに色をつけました。

また歌の世界観を壊したり、間違った意味をつけてしまうのはイヤなので、訳はつけません。

それぞれの思いを乗せて聞いてみてください。

 

フランス語・良く使われる単語"quasiment"、でも実は…

$
0
0

                                           f:id:Santos-pt:20161024213753p:plain

 

J'ai quasiment fini.

のように、「ほぼ、ほとんど」という意味で使われる単語 "quasiment"。

 

日常会話でもテレビのニュースでも良く使われるこの単語、実はくだけた表現(expression familière)であることをご存知でしょうか?

つまり、友達同士の会話ならともかく公式の場では本来使用すべきではない単語なのです。

 

その理由は、本来 "quasi"だけで「ほぼ、ほとんど」という意味を表す単語だからです。それに"-ment"をつけるのは意味もなく単語を長くしているだけ、ということです。

なので、J'ai quasi fini. が正しいフランス語ということですね。

手元にある2014年度版の Le Grand Laousse で調べても、念の為にネット上で調べてもこの quasiment が expression famlière であることは変わっていないようです。

 

quasi がどうしても言いづらい、ということであれば presque や à peu près を使えば問題ありません。

現代フランス語では使われなくなった時制・単純過去(Passé simple)と前過去(Passé antérieur)

$
0
0

会話では知らなくてもまず困ることはないであろう単純過去

何故、今はもうほとんど使われなくなった、知らなくてもさしてフランス語を理解するのに困らないものの話をするのかというと、まず自分自身がこれは役に立つ、役に立たない、という基準以前に色々知るのが好きなこと、それからこれはどんなことにも言えることだと思うけれど、本来ピンポイントの知識などなく、例えばフランス語ならフランス語そのものの文法や単語だけでなく、フランスの歴史、文化、政治その他もろもろを知ることが結果的にフランス語を話す時に役立っているはずで、ここで話題にする単純過去接続法・半過去なども実際には使わなくともそういうものがあるということをちゃんと知っていることで自分が使うフランス語に深みが出る、こういう風に考えているからです。

 

と言っても単純過去は全く使われなくなったわけではなく時々ニュースや新聞の記事などで効果的に使われることがあります。

 

今日ではフランス語での過去の時制は「半過去(Imparfait)」と「複合過去(Passé composé)」のみになっているけれどここに単純過去(Passé simple)が加わります。

このうち、半過去(Imparfait)は英語にはない概念なのでちょっと今回は脇に置いておくとして、複合過去(Passé composé)は文法上の構造は英語の「現在完了have+過去分詞」と同じです。そして単純過去(Passé simple)は英語での動詞の活用、

go - went - gone 

の中の「went」に相当する活用です。

 

ポルトガル語では今でもこの単純過去はしっかりその地位を保っていて、単純過去を使う場面、複合過去を使う場面はかなりはっきり分かれています。

英語で過去形と現在完了でそれぞれに役割があるのと同じです。

フランス語では過去の概念は半過去(Imparfait)と複合過去(Passé composé)がほぼ100%担当します。では単純過去(Passé simple)の役目は?というと現在とは全く繋がりのない遠い過去を語る時、あるいは文体でのみ登場します。

 

まず êtreの単純過去の活用です。       そしてavoirの活用

je fus    nous fûmes                            j'eus           nous eûmes

tu fus    vous fûtes                              tu eus         vous eûtes

il fut      ils furent                                 il eut           ils eurent

かなり不思議な形に変わりますね。原型からは全く想像出来ません。

 

以下、規則動詞の単純過去の活用です。

-er動詞 -ai, -as, -a, -âmes, -âtes, -èrent

-ir動詞、及び -re動詞  -is, -is, -it, -îmes, -îtes, -irent

 

(例)

aller                               finir                                 entendre 

j'allai      nous allâmes    je finis  nous finîmes     j'entnendis  nous entendîmes

tu allas   vous allâtes     tu finis    vous finîtes       tu entendis  vous entenîtes

il alla      ils allèrent        il finit     ils finirent        il entendit     ils entendîrent

 

その他に当然不規則に活用する動詞があるのでそれは一つ一つ覚えるしかありません。

tenir→ je tins, tu tins, il tint, nous tînmes, vous tîntes, ils tinrent

pouvoir→ je pus, tu pus, il put, nous pûmes, vous pûtes, ils purent

venir→ je vins, tu vins, il vint, nous vînmes, vous vîntes, ils vinrent

savoir→ je sus, tu sus, il sut, nous sûmes, vous sûtes, ils surent

naître→ je naquis, tu naquis, il naquit, nous naquîmes, vous naquîtes, ils naquirent

等々…

 

実際に文の中で使ってみると…

こんな感じになります。

  • Toutes ces occasions manquées ne nous laissèrent que des regrets. (laisser)
  • Malgré la foule compacte, tu parvins au pied du podium. (parvenir)
  • Devant notre hésitation, le vendeur nous consentit une réduction. (consentir)
  • Les amoureux inscrivirent leurs initiales sur le trône d'un chêne. (inscrire)
  • L'espion surprit un secret militaire en écoutant aux portes. (surprendre)
  • À l'issu du scrutin, les journalistes s'abstinrent de tout commentaire. (s'abstenir)
  • Après avoir hésité, Françoise décida de se couper les cheveux. (décider)

これら単純過去は全て現在では複合過去が使われます。

...ne nous ont laissé que des regrets

...tu es parvenuau pied du podium

...le vendeur nous a consenti une réduction

...les amoureux ont inscrit leurs initiales...

...l'espion a surpris un secret...

...les journalistes se sont abstenus de tout commentaire

...Françoise a décidé de se couper les cheveux

 

が、単純過去を使ってもフランス語として間違っているわけではありません。とても文学的な響きになります。時々、奇をてらって使ってみるのもいいかもしれませんよ。

単純過去とセット・「前過去」(Passé antérieur)

単純過去を覚えたらついでに前過去(Passé antérieur)も覚えましょう。本を読むと結構出てきます。

前過去(Passé antérieur)は être/avoir の単純過去と過去分詞を合わせた複合過去形で、単純過去が表す行為の直前に完了した行為を表します。

Dès qu'il eut fini de parler, il partit.  (= Dès qu'il avait fini de parler, il est parti.)

Quand elle eut écrit ses emails, elle les envoya.

                                                     (= Quand elle avait écrit ses emails, elle les a envoyés)

 

venir                                                      dormir

je fus venu(e)  nous fûmes venu(e)s      j'eus dormi        nous eûmes dormi

tu fus venu(e)  vous fûtes venu(e)s         tu eus dormi      vous eûtes dormi

il fut venu         ils furent venus                il eut dormi        ils eurent dormi

 

単純過去を覚えたらこれをもとに接続法・半過去(Subjontif imparfait)が作られます。

 

現代フランス語で使われなくなった時制・接続法半過去(Subjonctif imparfait)と接続法大過去(Subjonctif plus-que-parfait)

$
0
0

単純過去の次は僕の好きな(?!)接続法・半過去(Subjonctif imparfait)です。

この時制も単純過去同様、ほとんど使われなくなってしまいましたが、その理由は主に、

  • 半過去を使わずとも接続法・現在のままで十分意味が伝わる
  • この時制を使わないことによってその活用はもちろん、単純過去の活用も覚える必要がなくなる

こんなところだと思います。

ここでは本来、文法的に正しいと見做されている接続法・半過去(Subjontif imparfait)の使い方を説明しようと思います。

まず、接続法・半過去(Subjonctif imparfait)の活用

基本の動詞:être と avoir の活用は次のようになります。

être                                                      avoir

que je fusse    que nous fussions      que j'eusse        que nous eussions

que tu fusses  que vous fussiez        que tu eusses    que vous eussiez

qu'il fût            qu'ils fussent              qu'il eût               qu'ils eussent

 

見ての通り、接続法・半過去(Subjonctif imparfait)の活用は単純過去が基になります。

  • être → (単過)je fus→(接半) je fusse
  • avoir → (単過)j'eus→(接半) j'eusse

nous/vousには半過去と同じ語尾が付きます。

  • nous fussions / vous fussiez

そして三人称単数( il / elle )は発音は単純過去と同じ、ただし接続法・半過去にはアクセントが付いてこれが単純過去と接続法・半過去の違いになります。

  • être → (単過)qu'il fut→(接半) qu'il fût
  • avoir → (単過)qu'il eut→ (接半)qu'il eût
他の動詞での活用の形

その他の動詞も単純過去から接続法・半過去(Subjonctif imparfait)の活用を導き出すことができます。

aller→ j'allai(単過)

 → j'allasse / tu allasses / il allât / nous allassions / vous allassiez / ils allassent

tenir→ je tins(単過)

→ je tinsse / tu tinsses / il tînt / nous tinssions / vous tinssiez / ils tinssent

finir→ je finis(単過)

→ je finisse / tu finisses / il finît / nous finissions / vous finissiez / ils finissent 

pouvoir→ je pus(単過)

→ je pusse / tu pusses / il pût / nous pussions / vous pussiez / ils pussent

vivre→ je vécus(単過)

→ je vécusse / tu vécusses / il vécût / nous vécussions / vous vécussiez / ils vécussent

 ...etc

接続法・半過去(Subjonctif imparfait)が使われる場面

主文の動詞が過去形の時、時制の一致により従属節の接続法が半過去になります。

(*今は接続法・現在が使われます。)

Je crains que le ragoût ne cuise trop vite.

→ Je craignais que le ragoût ne cuisît trop vite.

 (Je craignais que le ragoût ne cuise trop vite.)

Il ne pense pas que tu viennes avec elle pour le rencontrer.

→ Il ne pensait pas que tu vinsses avec elle pour le rencontrer.

 (Il ne pensait pas que tu viennes avec elle pour le rencontrer.)

Voulez-vous que nous fassions cela à votre place?

Avez-vous voulu que nous fissions cela à votre place?

    (Avez-vous voulu que nous fassions cela à votre place?)

Il est souhaitable que M.Dupont conduise plus lentement

→Il était souhaitable que M.Dupont conduisît plus lentement.

    (Il était souhaitable que M.Dupont conduise plus lentement.)

 

主文の動詞が条件法現在の時、従属節の接続法は半過去になります。

(*今は接続法・現在が使われます。)

Je veux que tu sois là.

  →Je voudrais que tu fusses là.

      (Je voudrais que tu sois là.)

Je souhaite qu'elle vienne me voir.

  →Je souhaiterais qu'elle vînt me voir.

      (Je souhaiterais qu'elle vienne me voir.)

 

接続法が続く表現、pour que~, afin que~, sans que~ なども主文の時制が過去になればその後に続く接続法も半過去、あるいは大過去が使われます。

Il faudra envoyer un email à Jacques pour qu'il puisse trouver notre maison.

   →Il a fallu envoyer un email à Jacques pour qu'il pût trouver notre maison.

               (Il a fallu envoyer un email à Jacques pour qu'il puisse trouver notre maison.)

 

Je ne peux pas sortir sans que mon chien me suive.

          →Je ne pouvais pas (ou je n'ai pas pu) sortir sans que mon chien me suivît (m'eût suivi).

接続法・大過去(Subjonctif plus-que-parfait) 

更に文法的に言えば、接続法・過去(Subjonctif passé)が使われている時は、主動詞が過去になれば従属節の接続法・過去(Subjontif passé)は接続法・大過去(Subjontif plus-que-parfait)になります。

接続法・大過去(Subjonctif plus-que-parfait)は

être 又は avoir の接続法・半過去+動詞の過去分詞です。

(*今は接続法・接続法過去が使われます。)

(例)Je pense qu'il l'a déjà fait.

    →Je ne pense pas qu'il l'ait déjá fait.(接続法・過去)

      →Je ne pensais pas (ou je n'ai pas pensé) qu'il l'eût déjà fait.

                             (接続法・大過去) 

       *この文の場合、"avoir fait"で表される行為は "penser"より前の出来事

 

(例)Je suis cotent que tu sois venu. (接続法・過去)

               →J'étais (ou J'ai été) content que tu fusses venu.(接続法・大過去)

また、主文の動詞が条件法過去になれば従属節の接続法・半過去は接続法・大過去になります。

J'ai voulu que tu sois venu hier.

  →J'aurais voulu que tu fusses venu hier.

     (J'aurais voulu que tu sois venu hier.)

J'attendrai que vous ayez fini.

  →J'aurais attendu que vous eussiez fini.

      (J'aurais attendu que vous ayez fini.)

Je ne crois pas qu'il ait terminé à temps.

  →Je n'aurais pas cru qu'il eût terminéà temps.

      (Je n'aurais pas cru qu'il ait terminé à temps.)

 

う~~ん、ややこしい。

いずれにしても現代フランス語では、

  • 接続法・半過去が使われるところは接続法・現在
  • 接続法・大過去が使われるところは接続法・過去

 が使われ、接続法・半過去、接続法・大過去は小説の中などその使用は非常に限定されています。

 

最後に動詞"venir"を使って、接続法すべての活用をまとめておきます。

Subjonctif présent                               Subjonctif passé

que je vienne                                         que je sois venu(e)

que tu viennes                                       que tu sois venu(e)

qu'il vienne                                            qu'il soit venu

que nous venions                                   que nous soyons venu(e)s

que vous veniez                                      que vous soyez venu(e)s

qu'ils viennent                                         qu'ils soient venus

 

Subjonctif imparfait                              Subjonctif plus-que-parfait

que je vinsse                                           que je fusse venu(e)

que tu vinsses                                         que tu fusses venu(e)

qu'il vînt                                                  qu'il fût venu

que nous vinssions                                  que nous fussions venu(e)s

que vous vinssiez                                     que vous fussiez venu(e)s

qu'ils vinssent                                           qu'ils fussent venus

 

ちょっと変わったポルトガル語の曜日の表現

$
0
0

ポルトガル語での曜日表現です。

これは他の近隣の言語と全く違う言い方します。

月曜日・Segunda-feiraセグンダ・フェイラ)

火曜日・Terça-feira  (テルサ・フェイラ)

水曜日・Quarta-feira (クアルタ・フェイラ)

木曜日・Quinta-feira (キンタ・フェイラ)

金曜日・Sexta-feira (セイシュタ・フェイラ)

土曜日・Sábado  (サバドゥ)

日曜日・Domingo  (ドミング)

 

feira とは「市、定期市、縁日」のことです。それに序数が付いて曜日を表します。

つまり、月曜日・Segunda-feira は「2番目の市」、火曜日・Terça-feira は「3番目の市」、という意味です。

これは慣れるまで初めはなかなかの曲者で、例えばいきなり Quinda-feiraと言われても、

「え~と、Segunda(2番目)が月曜日だから、3つ目、4つ目、5つ目、あっ、木曜日ね。」と数えることになります。

特に月曜日が1番目ではなく2番目いうのがネックです。

土曜日と日曜日はスペイン語と全く同じのに、なぜ月曜日から金曜日までこのように曜日を数えるようになったのか謎です。

 

ちなみに月曜日から金曜日までは女性名詞、土曜日、日曜日は男性名詞です。

曜日の表現には前置詞、"em"か "a"が使われるので、

na segunda-feira / à segunda-feira

no sábado / ao sábado

となります。

      * na = em + a / no = em + o

        à = a + a / ao = a + o

"em"は週の内の何曜日かを表す一般的な前置詞であり、"a"は毎週繰り返されることに使わる、という程の差があるようです。

João vai chegar na terça-feira.(ジョアォンは火曜日に到着する。)

A loja está encerrada à terça-feira.(その店は火曜が定休です。)

 

会話では"feira"の部分は省略されて"segunda","terça"...だけで表現されるのが一般的です。

フランス語・再帰動詞(Verbes pronominaux)においての過去分詞の性数一致

$
0
0

英語、フランス語、ポルトガル語のうち、書くことに関してはポルトガル語が一番簡単である。なぜなら多少の例外はあるにせよ基本的には発音されている通りに書けば良いから。

英語、フランス語はそうは行かない。同じ音を表すにも何通りかの方法があったり、同じアルファベットが単語によって違う音で発音されたり、そしてこれは特にフランス語に顕著だが発音しないのに書かなくてはいけないアルファベットがあったり。

 

過去分詞の性数一致も英語やポルトガル語にはないフランス語らしい厄介なところ。特に再帰動詞の性数一致はなかなか難解です。今回はそれを出来るだけ分かりやすい様に説明できるよう努力してみます。

 

大原則は

再帰代名詞 (me, te, se, nous, vous, se) が直接目的語の時過去分詞は主語に一致する。

再帰代名詞 (me, te, se, nous, vous, se) が間接目的語の時過去分詞は変化しない。

その上でもう少し詳しく見ていきましょう。

1.再帰動詞の形でしか存在しない動詞の場合

 このカテゴリーの再帰動詞の過去分詞は常に主語に一致します。

s'absenter, s'abstenir, s'acharner, s'agenouiller, s'efforcer, s'emparer de, se lamenter, etc

Ils s'agenouillent. → Ils se sont agenouillés.

Elle s'empare du ballon. → Elle s'estempaée du ballon.

Ils se lamentent. → Ils se sont lamentés.

 

2.再帰的代名動詞の場合(verbes pronominaux réfléchis)

再帰代名詞 (me, te, se, nous, vous, se) が直接目的語の時過去分詞は主語に一致

●もし直接目的語が後に続く時過去分詞は不変

この辺からちょっと複雑になってきましたね。でも例を見ればすぐに分かります。

Elle se lave.

Elle s'estlavée. (Elle a lavé elle-même) →過去分詞は主語に一致。

Elle s'est lavé les mains. (Elle a lavé ses mains) →過去分詞は不変。

 

3.相互的代名動詞の場合(verbes pronominaux réciproques)

この場合、再帰代名詞 (me, te, se, nous, vous, se) は間接目的語になるので過去分詞は不変

Ils se parlent.

       →Ils se sont parlé. (Ils ont parlé à l'un et à l'autre) On parle à qqn

Ils se succèdent.

       →Ils se sont succédé. (L'un succède à l'autre) On succède à qqn

 

4. 受け身の意味で使われる再帰動詞(verbes pronominaux passifs)

受動態の文と同じように過去分詞は主語に一致。

Ces jupes se sont portées amples. (=Ces jupes ont été portées amples.)

 

その他の注意点

過去分詞の後に不定詞が続く場合。

再帰動詞の主語と不定詞の主語が同じ場合過去分詞は主語に一致

Elle s'estlaissée tomber.(se laisser の主語も tomber の主語も共に elle)

Ils se sont sentis mourir. (se sentir の主語も mourir の主語も共に ils)

 

再帰動詞の主語が不定詞の目的語の場合 →過去分詞は不変

Nous nous sommes laissé enfermer.

(se laisser の主語は nous。対して nous は enfermer の目的語 On nous enferme)

Elle s'estsenti piquer par un moustique.

(se sentir の主語は elle。対して elle は piquer の目的語。Le moutique l'a piquée.)

過去分詞と不定詞の間に前置詞が入る場合

この場合、過去分詞は不変です。

Elle s'estpromis de lui parler.

Elle se sont permis d'entrer.

 

最後に、

以下の再帰動詞は常に過去分詞が変化しません。覚えてしまいましょう!

 se faire

 se plaire(とその派生語の se déplaire, se complaire)

 se rire(とその派生語の se sourire)

 se succéder

 se ressembler

 se parler

 

Ils se sont fait conduire à la gare.

Elles se sont plu. (Les unes plaisent aux autres.)

Elles se sont ri des difficultés. (se rire de qqc)

Ils se sont succédé. (L'un succède à l'autre)

Ils se sont ressemblé. (L'un ressemble à l'autre.)

Elles se sont parlé. (L'une parle à l'autre.)

 

この辺りの難しさはいかにもフランス語らしいところです。

でも当のフランス人でも全員が完璧に規則を把握しているわけではありません。

ふと記憶が怪しいと感じたら面倒くさがらずに辞書を確かめましょう。

 

フランス語での名言集

$
0
0

フランス人なら誰でも知っているものから、僕が耳に挟んだものまで。書き留めていきます。(随時更新)

 

La culture, c'est comme une confiture. Moins on en a, plus on en étale.

教養とはジャムのようなものだ。少なければ少ないほど、薄く広く伸ばそうとする。

 

Point n'ait besoin d'être beau. Il faut le charme.

容姿はどうだっていいの。魅力が無ければだめ。

 

On ne fait pas d'omelette sans casser les oeufs.

卵を割らずにオムレツは出来ない。→リスクを取らずに事を成し遂げることはできない。 

 

Les absents ont toujours tort.

その場にいない者がいつも悪い。(責任をその場にいない者に転嫁する時に使用)

 

Qui ne dit mot consent.

沈黙は同意の印。

 

La patience finit toujours par se payer.

忍耐、辛抱は必ず報われる。

 

Je ne pisserai pas dessus même s'il prend le feu!

もし彼に火がついても小便もかけてやらないわ!(いかに相手が嫌いかを表す)

 *(注)かなり下品な表現なので言う相手を選びましょう。

 

Il est mou mais pas fléxible.

彼は優柔不断だけど、(その割に)順応性もないね。


Mylène Farmer ~Souviens-toi du jour~

$
0
0
今回、紹介したいフランス人の歌手はMylène Farmer(ミレーヌ・ファルメール)です。

日本で全く知られていない存在ですが、本国フランスでは30年のキャリアを誇るベテラン、フランスに住んでいるフランス人なら彼女の曲の一つや二つは必ず知っている、そういう存在です。

僕が彼女の歌を知ったのは21世紀に入ってからだったけれど、彼女がデビューした当初は歌そのものよりもその中性的な見た目、トーンの高い声(歌詞はかなり聞き取りづらい)などで日本でいうビジュアル系で注目された感があるけれど(実際彼女は何故かゲイからも人気が高い。マドンナのよう)、彼女のコンサートの映像を見てイメージががらりと変わりました。とてもクオリティーの高い演出、歌声もとてもたおやか、艶やかになり完全に彼女だけの世界を創り出していますね。これほど質の高い、プロフェッショナルなアーティストだとは思っていませんでした。

そんな数ある彼女の歌の中から、今日は

"Souviens-toi du jour"

を紹介したいと思います。

www.youtube.com

Quand le vent a tout dispersé, Souviens-toi

Quand la mémoire a oublié, Souviens-toi

Souviens-toi que l'on peut tout donner

Souviens-toi que l'on peut tout briser

Et si c'est un homme, si c'est un homme, lui parler d'amour à volonté, d'amour à volonté

Souviens-toi que l'on peut tout donner, quand on veut qu'on se rassemble

Souviens-toi que l'on peut tout briser. Les déstins sont liés

Et si c'est un homme, si c'est un homme, lui parler d'amour à volonté, d'amour à volonté

Le souffle à peine échapé. Les yeux sont mouillés et les visages serrés

Pour une minute, pour une éternité

Les mains se sont élevées. Les voix sont nouées

Comme une étreinte du monde 

A l'unisson, à l'homme que nous serons...

Souviens-toi que le monde a changé. Au bruit de pas qui résonnent

Souviens-toi des jours désanchantés aux déstins muets

Et si c'est un homme, si c'est un homme, lui parler d'amour à volonté, d'amour à volonté

Le souffle à peine échapé. Les yeux sont mouillés et les visages serrés

Pour une minute, pour une éternité

Les mains se sont élevées. Les voix sont nouées

Comme une étreinte du monde 

A l'unisson, à l'homme que nous serons...

 

...Zakhar et yom... (ヘブライ語でsouviens-toi du jour の意)

 

Le souffle à peine échapé. Les yeux sont mouillés et les visages serrés

Pour une minute, pour une éternité

Les mains se sont élevées. Les voix sont nouées

Comme une étreinte du monde 

A l'unisson, à l'homme que nous serons...

... ... ... 

Quand le vent a tout dispersé, Souviens-toi

Quand la mémoire a oublié, Souviens-toi

 

曲の世界と彼女の声、ステージでの演出、見事です。

途中ヘブライ語での間奏部分は中国人歌手フェイ・ウォン(王韮・Faye Wong)を思わせますね。とてもきれいです。

Fica descansado

$
0
0

公共の場でここのポルトガル人が良く使う表現、

Fica descansado フィカ・デシュカンドゥ)

意味は英語で文字通り、Be relaxed.

 

銀行で住所変更を頼んで向こうから一言、

"Fica descansado."

仕事で必要な包装材を注文して向こうから一言、

"Fica descansado."

水漏れがあるから修理を依頼し向こうから「明日の朝、行くから」と言って最後に一言、

"Fica descansado." 

日本語で言えば「万事問題なし。安心して」というような意味である。

しかし、

ポルトガル人がこれを言ったからといってそれを真に受けて本当に安心してはいけない。

住所変更が無事行われることも、注文した包装材が届くことも、修理のために配管工が翌日の朝に来ることもまずない

経験から断言できる。ポルトガル人が自分の言ったことをちゃんとその通り履行することは95%の確率でない

実際には、同じことを2度3度4度と頼んでやっと実行されることが多い。

仕事をしている側からするとかなり疲れるポルトガル人の習慣(習性)なのである。

organizar(組織・計画する)antecipar(前もって準備する)も辞書にこそ載っているが実際にはポルトガル人の知らない単語である。

 

同時にこちら側から何か頼みごとをした時に相手にあまり迷惑がかからないようにという日本人らしい気持ちから、

Não é urgente.(急いでないから)

などと言ってしまった時にはおしまいである。

頼んだことはその次の瞬間にもう忘れられていると思ってよい。

ポルトガル人を相手にする時はたとえどんなに時間に余裕がある時でもいかにも切羽詰まっているようにけしかけなければいけないのである。

さて、ドイツ語の発音は?

$
0
0

昔から音の響きが好きだったドイツ語(理解されないことが多いが…)。

一つ一つの発音は日本人にはそんなに難しくないと思われる。特にすでに英語でbとvの違い、hとfの違い、lとrの違いなどが分かっていれば恐らく英語やフランス語よりも発音しやすい…と思う。

その理由はまず母音の数が英語やフランス語より少ない(ちゃんと数えたことはないが)。

フランス語やポルトガル語のような鼻母音が無い。

発音の通りに表記する。ドイツ語特有の規則はあるがそれを覚えてしまえば書いてある通りに読めば良い。

ついでにこれは個人的な理由だけれど、3つのウムラウト(Umlaut)ä,ü,ö,もフランス語が出来る自分にとっては全く問題なし。これらの音は全てフランス語に存在するのです。

 

そしてかなりカタカナ発音でも通じる可能性高し!相手には相当訛って聞こえてるはずだけれど微妙な音の違いで聞き取ってもらえない、という確率は英語より低そう(あくまでそんな感じがするだけです)。初心者にとってはありがたい。

 

その中で、何となく分かりづらくそしてドイツ語らしい音に貢献しているのが

“ch”

の音だろうか。

Ich liebe dich (イッヒ リーベ ディッヒ). の Ich(イッヒ)のこのヒの音ですね。

或いは、Baumkuchen(バウムクーヘン)のkuchen(クーヘン)のへに当たる音ですね。

自分の感覚としては日本語のハ行に極めて近い、と思っているけれど日本語のハ行より空気の抜ける量がchの方が多いかな、という感じかな。

ich(イッヒ)と発音する時、ヒという音よりも口から空気が擦れ出る音の方がより聞こえる、という感じですかね。敢えてヒ(hi)と無理に発音しようとしないでヒと発音するように見せかけて空気だけ漏らす、そんな感じでしょうか。

ちなみにBaumkuchenは自分には(バオムクヒェン)と聞こえます。

 

と、発音そのものはそんなに難しいとは思わないけれど、音のつながりは他の言葉とまた違うから慣れが必要です。

特にドイツ語の特徴として日本語のようにいくらでも単語をつなげて新しい言葉が作れてしまう(そしてそれを全て繋げて書く)ので、時々とんでもない長い単語に出くわして面食らうけれどひたすら発音し、語彙を増やすのみです。

zweiunddreißigtausendachthundertneunundfünfzig

これで一つの単語で数字の32,859です。

長いね。

ポルトガル語 "o"の発音

$
0
0

 

 ポルトガル語は、イタリア語やスペイン語ほど音がはっきりしていない。

勉強し始めた頃はそう思いました。

もちろん、それは単に自分の耳が聞き取れていないだけのことなのだけど、実際アクセントがある音以外の音は多少、違っても大丈夫。寛容度は他の言葉より高いようです。

しかも最近、気づいたけれども僕が住んでいるアルガルブのポルトガル人の発音は更に分かりづらく、ある年代以上のポルトガル人が発音するポルトガル語は今でもほとんど分かりません。

リスボンから来たポルトガル人のポルトガル語を聞くと、自分のポルトガル語能力が途端にアップした、と思うくらいに聞き取りやすいです。

 

アクセントの有無によって音が変わる"o"

 ポルトガル語も他の多くのヨーロッパの言語同様、アクセントが大事です。

そしてアクセントがあるか無いかで音が変わってしまうアルファベットがあります。

その代表格が「o」。

これはアルファベットとしてこれだけ読めばもちろん「オ」と発音されます。

が、

単語中でアクセントの無い o は「オ」と発音されず「」発音されます。

語頭の o は「オ」のままです。

これ、とても大事です。

 

例えば…

ポルトガル第2の都市として有名な"Porto"。

日本語では「ポルト」と表記され発音もされますが、この単語の場合、アクセントは初めの"Po"にあり語末の"o"には無いので、正しくはルツ」と発音されます。

*太字がアクセントのある場所です。

 

そして、そもそも"Portugal"という国の名前も初めの "Po"にアクセントはないので、正確には「プルツ」と発音されます。もちろん「ポルツガゥ」と発音しても問題はありません。

 

ありがとう”を意味する "obligado"は「オブリガード」ではなく「オブリードゥ」です。

 

cocoは初めの o にアクセントを入れてーク」と発音されて“ココナッツ”の意味。これを間違ってそのまま「ココ」と発音してしまうと全く別の意味になってしまいます。

*どういう意味か調べてみてください。

 

男性名詞につく定冠詞 "o"はアクセントを持つことは無いので常に「ウ」と発音します。

 

アルファベットの"u"(そのまま「ウ」と発音される)と全く同じ発音になるので、「ウ」と発音されているからといって"u"で辞書を調べても目当ての単語が見つからない、ということが起こります。

 

ちょっと話しが飛びますが、動詞の活用で直説法一人称単数(eu)は(一部の動詞を除いて)"o"で終わるので、全て「ウ」と発音されます。

 

querer → eu quero (ール)(ケーロ)

chegar → eu chego (シェーグ)(シェーゴ)

dizer → eu digo (ディーグ)(ディーゴ)

fazer → eu faço (ファース)(ファーソ)…etc

  

"o"を「ウ」と発音するのは初めどうしても違和感があり慣れが必要です。

この後も、注意が必要なアルファベットを幾つか紹介していこうと思います。

フランス語・近頃の動詞、Impacter。この動詞は正しいのか?

$
0
0

言葉は時代の流れを受けて常に変わっていくもの。今、話されているフランス語と100年前、200年前のフランス語が違っていても当然。色々な他の言語の影響(今は特に英語)を受けて新しい単語が生まれ、消えていくのも当たり前のことと思う。けれど、同時にそれは「何でもあり」、「新しいものを無条件に受け入れる」というのとはまた違うはず。

新しいものを頑なに否定するのは賢いと思わないし、かと言って新しいものを安易に無条件に取り入れるのも、またいいこととは思わない。

 

自分の中では、本来の言語の中に十分に必要な単語なり表現があるにも関わらず安易に他の言語から取り入れるのはあまりいいことだとは思わない、という基準を持ってます。

 

フランス語の中で最近、猫も杓子も使うようになった動詞、

それが❝Impacter”

すぐに想像がつくように英語の to impact から入ってきて「影響を与える」「ショックを与える」という意味で使われます。発音はアンパクテ。

最近は一般の人たちだけでなく、テレビのキャスターもリポーターももう普通にこの動詞を使います。

La crise impacte l'activité économique.

のように。

が、実はまだ正しいフランス語としての市民権を得ていません、この動詞。

僕もこの動詞を使うのには非常に抵抗があります。というのは英語からわざわざ引っ張ってこなくてもちゃんとフランス語にはそれ相応の動詞、表現があるから。

influencer, avoir des conséquences sur ~, agir sur ~ , se répercuter sur ~, affecter, toucher, nuire à ~, avoir une incidence sur~, etc.

この他にもまだまだ言い方があるはずです。これらの動詞、表現を全部なくして impacter 一つに簡略化してしまうところに僕は抵抗を感じるんだと思います。

 

上の例文なら、

La crise impacte l'activité économique. ではなく

La crise affecte (touche) l'activité économique.

 

Les aliments riches en gras peuvent impacter notre santé. ではなく

Les aliments riches en gras peuvent nuire à notre santé.

 

Ce nouveau contrat impactera les profits de la société. ではなく

Ce nouveau contrat aura une incidence sur les profits de la société.

 

どうでしょうか。

僕はまだしばらくは impacter を使うことは避けようと思います。

 

 

 

Viewing all 83 articles
Browse latest View live